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クウェート、輸入解禁 中東主要6カ国で初 周辺国の同調期待 県産食品など

 クウェートは東京電力福島第一原発事故を受けて実施していた県内産を含む国産食品の輸入規制措置を17日までに解除した。原発事故に伴う輸入規制の撤廃はペルシャ湾岸諸国でつくる湾岸協力会議(GCC)全6カ国で初めて。農林水産省や外務省はクウェートの対応を足掛かりに、中東主要国が継続する規制措置の解除に向け働き掛けを強める。
 農林水産省によると、クウェートは原発事故発生から5年が経過し、県産食品の安全性は十分に確保できていると判断して解除に踏み切った。
 クウェートは平成23年4月から全ての日本産食品の輸入を停止した。24年9月に輸入を再開したが、全食品の放射性物質検査を求めていた。国外からの輸入食品は清涼飲料水やソース混合調味料、マグロやカツオなどの水産物が中心。27年の日本からの輸入額は1億7千万円で前年比40%増加した。富裕層を中心に果物への関心が高まっており、農水省は規制解除により県内産のモモやナシなどの需要が高まると期待している。
 クウェートの方針はジャービル首相が12日、首相官邸で安倍晋三首相に伝えた。安倍首相は「安全で健康に良い日本食のさらなる普及に期待する」と歓迎し、面会後に発表した日・クウェート共同声明に規制撤廃の項目を掲げた。
 一方、湾岸協力会議を構成しているサウジアラビア、バーレーン、オマーン、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールの中東主要5カ国はいずれも輸入規制を続けている。農水省輸出促進課は「周辺国がクウェートに同調し、規制解除の動きが広がるのを期待したい。科学的根拠に基づいた安全性を伝え、輸入規制解除を各国に働き掛ける」としている。
 中東ではイラクが平成26年1月に輸入規制を解除している。

■規制緩和・撤廃広がる 県「国際社会の理解進展」
 県産品への輸入規制の緩和・撤廃の動きは欧州連合(EU)やタイ、マレーシアなどの東南アジアで徐々に広がっている。クウェートは平成24年に県に支援金約154億円を贈るなど復興への関心が高く、輸入規制の解除についても他の湾岸諸国に先駆けて踏み切った。
 県は中東諸国への原発事故前の県産品の流通量は少ないとみているが、所得水準の高さなどから注目市場の一つと位置付ける。今年度からはイスラム法の戒律に準じた食品やサービスであることを証明する「ハラール認証」を目指す事業者向けに費用の一部補助を始めている。
 県県産品振興戦略課はクウェートの決定について「県産食品の安全性に対する国際社会の理解が着実に進んでいる表れ」と受け止めている。

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