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2巡目の子ども甲状腺検査 がん確定30人に 前回から14人増える

 東京電力福島第一原発事故を受け、平成26年4月に始まった2巡目の子どもの甲状腺検査(本格調査)で、3月末までに甲状腺がんと確定したのは30人となり、前回公表(昨年12月末現在)の16人から14人増えた。6日に福島市で開かれた県民健康調査検討委員会で県と福島医大が明らかにした。

■低年齢の発症少なく  「放射線影響考えにくい」 県民調査検討委座長が見解
 星北斗座長(県医師会副会長)ら委員は子どもたちの中でも放射線の影響を比較的受けやすい若い年齢層に多く発症してない状況などを踏まえ「現時点で放射線の影響は考えにくい」とする見解を改めて示した。
 事務局の県によると、「確定」の人数が増えたのは前回公表で「がんの疑い」となっていた多くの子どもの検査結果が確定したためとみられる。「疑い」の人数は27人で前回より8人減っており、「確定」と「疑い」の合計は前回より6人多い57人だった。
 57人の震災時の年齢を見ると5歳から18歳だった。本格調査で5歳の男児が「確定」または「疑い」に含まれたことについては、高村昇委員(長崎大原爆後障害医療研究所教授)は「子どもたちの中でも低年齢の発症がほとんど見られないことから、放射線の影響を示す結果とは現時点で考えにくい」とした。影響を判断するには年齢や内部被ばく線量の推計などをさらに詳しく調べる必要があるという。
 57人の内訳は男性25人、女性30に人。事故後4カ月間の外部被ばく線量が推計できた31人のうち、最大は2.1ミリシーベルトで1ミリシーベルト未満は11人だった。
 血液や細胞などを詳しく調べる2次検査に進んだのは計2061人で、市町村別人数などは【表(1)】の通り。26年度は15万8698人が1次検査を受診し、全体の0.8%の1277人が2次検査対象となった。27年度は10万9071人で、2次検査対象は全体の0.7%の784人だった。

■事故後4カ月の外部被ばく 1ミリシーベルト未満62.1% 前回と変わらず
 県は基本調査で得られた原発事故後4カ月間の外部被ばく線量の推計も報告した。平時の年間被ばく線量の上限とされる1ミリシーベルト未満は62.1%(28万7225人)で前回公表の昨年12月末現在と同じだった。

※甲状腺検査
 1巡目の先行検査は原発事故当時に18歳以下だった約37万人が対象で、2巡目の本格検査は事故後1年間に生まれた子どもを加えた約38万人が対象。それぞれ1次検査は超音波を使って甲状腺のしこりの大きさや形を調べ、程度の軽い方から「A1」「A2」「B」「C」と判定する。大きさが一定以上で「B」「C」とされれば、2次検査で血液や細胞などを詳しく調べる。

カテゴリー:福島第一原発事故

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