東日本大震災

「福島第一原発事故」アーカイブ

  • Check

ヒラメ出荷制限解除 本県沖、試験操業開始へ

 政府の原子力災害対策本部は9日、東京電力福島第一原発事故発生後に続いていた本県沖のヒラメの出荷制限を約4年ぶりに解除した。震災前は「常磐もの」の代表格として、年平均約7億円の水揚げがあった沿岸漁業の主力魚種。ブランド復活に向け、漁業関係者は試験操業の開始を目指し準備を急ぐ。
 本県沖のヒラメは県の放射性物質モニタリング検査で放射性セシウム濃度が食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えたため、平成24年6月22日に出荷制限が指示された。
 制限解除に向け、県は26年3月から今年5月まで計1076検体で放射性物質モニタリング検査を実施した。この結果、(1)おおむね1週間に1回、複数の場所で少なくとも1カ月以上検査する(2)放射性セシウムが安定して食品衛生法の基準値を下回る(3)過去に基準値を超えた場所で必ず検査する-など政府が定めた解除要件を満たした。1キロ当たりの平均値は9・7ベクレルで、基準値超えはなかった。こうした状況を踏まえ、県は9日、政府の原子力災害対策本部に出荷制限の解除を申請し、同日付で承認された。
 県漁連が設定している自主基準値(1キロ当たり50ベクレル)を超えたのは7検体のみだった。26年3月の87ベクレルが最大で、27年11月以降は50ベクレルを超えていないという。
 今後、ヒラメの試験操業開始に向け相馬双葉、いわき市、小名浜機船底曳網の各漁協が操業方法や流通体制を盛り込んだ計画を策定する。その後、県地域漁業復興協議会と県漁協組合長会議に諮って承認を得る予定だ。
 県漁連の野崎哲会長は「(ヒラメの出荷制限解除は)非常にうれしい。手続きを踏んだ上で、夏の終わり頃までの試験操業を目指したい」と話した。
 東日本大震災前、県産ヒラメの活魚は東京都中央卸売市場で全国平均より高値で取引され、本県の沿岸漁業でシラスやコウナゴと並ぶトップクラスの漁獲額を誇った。相馬市は活魚での高値の取引を見据え、国の復興交付金を活用して相馬双葉漁協相馬原釜魚市場敷地内に活魚槽などを備えた荷さばき施設の整備を進めている。

カテゴリー:福島第一原発事故

「福島第一原発事故」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧