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県、教育旅行需要調査へ来年度から個別訪問

 県外からの教育旅行の回復に向け、県は10月にも首都圏など9都県の全ての小中高校を対象に初の意向調査を始める。福島についての印象や旅行先を選ぶ上で重視する点を聞き、平成29年度以降の対策に役立てる。これまでは一部の学校や都道府県・市町村教委に来県を働き掛けてきたが、よりきめ細かく教育現場の考えを把握し、誘致につなげる。
 26日に開いた新生ふくしま復興推進本部会議で明らかにした。調査対象は埼玉、千葉、東京、神奈川の首都圏の4都県と宮城、山形、茨城、栃木、新潟の5県で、県内を訪れる教育旅行の宿泊者数で上位9位を占めている。各都県教委などを通して調査書を送る方法を検討している。調査対象は1万校を超えるとみられる。
 調査では(1)旅行先を近く変える可能性(2)東日本大震災前に県内を訪れた実績(3)訪問先に県内を選ばない理由(4)旅行先に期待する教育的な素材-を聞く。今後、県内に旅行先を変える見込みが高いと判断した学校については個別に訪問し、調査結果を基に旅行先などを提案する。県内の自然や歴史の魅力をはじめ、児童生徒が県内の復興状況について学べる県環境創造センターなどが整備されている点も伝える。県内全域で放射線量が低減している現状も説明し、安全性に理解を求める。
 県によると、修学旅行や臨海学校など教育旅行の行き先は校長が決める場合が多い。現地の下見や宿舎選びなど事前準備に携わる教職員の負担を軽減するため、訪問先は固定化する傾向があるという。県観光交流課は「学校側に対し、被災地への支援を訴えるだけでは限界がある。調査を通して各校が教育旅行で重視する項目を把握し、県内の魅力を売り込みたい」としている。

■2万5926人増の27万7776人 教育旅行の昨年度来県宿泊者
 県は26日、平成27年度の教育旅行入り込み数を発表した。県外からの宿泊者数は延べ27万7776人で前年度に比べて2万5926人、学校数は2936校で166校それぞれ増えた。宿泊者数は震災前の約半数、学校数は約六割となっている。
 県外からの教育旅行での宿泊者数・学校数は【グラフ(1)】の通り。震災前の平成21年度は55万6205人(4779校)だった。震災後の23年度は7万8699人(760校)にまで落ち込んだが、年々持ち直している。
 都道府県別の宿泊者数の21年度と27年度の比較は【グラフ(2)】の通り。27年度は東京都が最多で6万7070人(21年度比7万6767人減)。埼玉県が4万8811人(同5万4225人減)、茨城県が3万7184人(同2万6794人減)と続いている。
 このほか、27年度は九州・沖縄地方から9793人、岩手県から3047人、東海中部地方から3035人の宿泊があった。近畿地方などからも訪れた。

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