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複数自治体が同時避難訓練 原発事故を想定

身元確認などの訓練を受ける楢葉町民=会津美里町

 東京電力福島第二原発での事故を想定した県と楢葉、広野の両町による住民避難訓練は22日、両町と避難先の小野町、会津美里町などで行われた。原発事故を想定して複数の自治体が同時に避難訓練を行うのは初めて。
 県や関係市町村などから約700人が参加した。県の原子力災害広域避難計画などに従い、広野町の住民109人は小野町、楢葉町の住民97人は会津若松市を経由し、会津美里町にそれぞれ避難した。
 広野町の住民は午前9時ごろに広野小を大型バス5台で出発。同10時10分ごろに小野町民体育館に到着した。スクリーニング検査で放射性物質の付着を調べた後、避難所登録を済ませた。
 訓練はほぼ計画通りに進んだが、町民の中からは東京電力福島第一原発事故直後の避難とのずれを指摘する声が聞かれた。町内下北迫の新田里子さん(77)は原発事故直後にバスで小野町に避難した時よりも確認作業などが遅いように感じた。「今回は訓練だが実際に事故が起きたら一刻を争うかもしれない。避難者の不満が大きくなる可能性がある」と語った。
 楢葉町は楢葉南小に集まり、午前9時ごろに大型バスで会津方面に避難した。会津若松市の会津大でスクリーニング検査した後、避難先となる会津美里町の本郷第二体育館に向かった。避難者代表でスクリーニング検査を受けた楢葉町の青木ひろみさん(59)は「実際に事故が起きた場合、大勢が避難するので交通量などが心配だ」と話した。
 樵隆男県危機管理部長は「複数の自治体で訓練したことは意義深い。多くの市町村が同時並行的に広域的な避難をする方法を確立していく必要がある」と述べた。また、「新たに住む人や企業で働く人、宿泊者らを含めて安全に避難できるよう官民で連携し繰り返し訓練することが重要だ」と課題を指摘した。

カテゴリー:福島第一原発事故

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