東日本大震災

「福島第一原発事故」アーカイブ

  • Check

新設住宅着工8329戸 県内4~8月に急増、震災前の倍

 県内の新設住宅着工戸数は増加傾向が続き、今年度は4~8月の5カ月間で8329戸に達し、東日本大震災前の平成22年度同期の2倍となった。県は震災と東京電力福島第一原発事故から5年以上が経過し、避難先などへの定住を決断する被災者が増えているとみている。資材や人員不足で工期が長くなるなどの影響が懸念され、県や関係団体は相談・支援事業を充実させる。

 県がまとめた20年度以降の住宅着工戸数の推移は【グラフ】の通り。県などによると、震災前は金融危機などの影響で年々減少していた。震災と原発事故発生後は、双葉郡内から多くの住民が避難したいわき市を中心に着工戸数が増加し、昨年度は年間1万6609戸に上った。今年度は8月末現在で昨年度同期の7080戸を1249戸上回る割合で推移している。
 県建設事務所管内別の着工戸数を震災前の22年度と比べると、相双は2091戸で4.5倍と最も高い伸び率を示している。いわきは1372戸、県北は1991戸でそれぞれ2倍となった。県中は1882戸、県南は379戸、会津は462戸、喜多方は108戸、南会津は44戸で1.2~1.5倍といずれも増えている。
 住宅の種類別で最も伸び率が高いのは分譲住宅で、今年度は1119戸と22年度の4.1倍になっている。
 県建築指導課は仮設住宅への入居期限が来年3月までとなっている地域を中心に避難先への定住に踏み切る避難者が増加しているのではないかと分析している。また、低金利が続く住宅ローンを活用する県民も増えているとみている。
 県地域型復興住宅推進協議会によると、2月にまとめた建築事業者アンケートで、県内の住宅の契約から引き渡しまでの期間は平均9.8カ月を要し、震災前の1.5倍に延びている。着工戸数の増加に伴い資材、人員不足が続いている現状が工期に影響を及ぼしているとみている。今年度も同様の傾向が続いているという。
 県や推進協議会は、設計、建築の専門家らによるセミナーや相談事業、意向に沿った土地や建物を確保するための工務店、不動産業者のマッチングサポート事業を充実させるなどして、被災者の住宅再建や住宅購入希望者への支援に努める方針。

カテゴリー:福島第一原発事故

「福島第一原発事故」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧