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1月までに議論開始 食品の放射性物質濃度「国際基準」

食品中の放射性物質濃度に関する国際基準を設ける必要性を語るエドワード・ラゾ氏

 経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)は来年1月までに、食品中の放射性物質濃度に関する国際基準の新設に向けた議論をNEA加盟国など34カ国と始める。安全性を判断するための統一的な指標を設け、東京電力福島第一原発事故後に一部の国で続く日本産食品の輸入規制緩和につなげる。

 NEAのエドワード・ラゾ放射線防護・放射性廃棄物管理課長補佐が9日に福島市のコラッセふくしまで開かれたOECD/NEAの国際ワークショップの講演後、福島民報社の取材に対し明らかにした。
 食品中の放射性物質濃度に関する基準は各国で開きがあり、品目によっても異なる。食品を輸入する際に安全の「お墨付き」となる世界共通の指標ができれば、県産品の輸出の再開や拡大につながると期待される。
 新たな国際基準の単位は「キロ当たりベクレル」で品目によって変えない。放射性物質を含む食品を最も多く消費する地域住民の年間消費量や、1年間消費し続けた場合の内部被ばく線量などを踏まえて決める。
 34カ国は米、英、仏、独などNEA加盟の31カ国と、中国、アルゼンチン、ブラジル。NEAは合意形成に向けた議論をNEA内の放射線防護・公衆衛生委員会で開始する。加盟国を中心とする放射線の専門家らが国際基準の科学的根拠などを検討する。
 ラゾ氏は各国の合意時期について「政治的な判断となるため読みにくい」としながらも、「できるだけ早期に基準を一本化できるよう努めたい」と語った。

■10日総括一般入場可
 ワークショップにはOECD加盟国の放射線防護の専門家や県内の研究者らが参加している。9日は食品の安全確保に向けた提案やチェルノブイリ原発事故後の事例報告などが行われた。県農業総合センターや県水産試験場の研究者らが県産農林水産物の放射性物質の影響や吸収抑制対策について講演した。
 最終日の10日は初日と2日目の総括を行う。午後1時半からは一般の入場が可能で、講演者への質問を受け付ける。

カテゴリー:福島第一原発事故

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