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東電案拒否の意見書承認 JAグループ 農林業賠償

総会の冒頭であいさつする大橋会長

 県内5JAなどでつくるJAグループ東京電力原発事故農畜産物損害賠償対策県協議会は11日、福島市のJA福島ビルで臨時総会を開き、政府と東電が示した原発事故による農林業の損害賠償案の見直しを求める意見書を全会一致で承認した。案は平成31年以降の賠償を保証しておらず受け入れられないとした。

 総会は冒頭を除いて非公開で行われた。協議会長を務める大橋信夫JA福島五連会長は総会後の記者会見で、「案は31年1月以降の賠償基準が曖昧で、打ち切りの不安が拭えない」と指摘。県内には風評の影響が根強く残っている上、避難区域内では営農再開に相当な時間がかかるとして、被害がある限り実態に合った賠償を継続すべきだと訴えた。
 賠償案は29年1月から30年12月までの2年分を一括で支払い、31年1月以降は原発事故と「相当の因果関係」がある被害に個別に対応するとしている。協議会によると、加盟17団体全てが賠償案を受け入れるべきでないとの姿勢を示した。一括支払いが2年分である根拠や、一括賠償額を超える損害の算定基準などが不明確だとする意見が相次いだという。
 協議会が賠償案を拒否したことについて、経済産業省資源エネルギー庁原子力損害対応室、東電福島広報部はいずれも「意見を聞き、真摯(しんし)に対応する」と具体的な発言を避けた。今後は政府と東電が協議会側の求めに応じ、賠償案を見直すかどうかが焦点となる。
 29年1月以降の賠償の枠組みが決まらなければ、生産活動への影響が懸念される。協議会は15日に県原子力損害対策協議会(会長・内堀雅雄知事)と合同で東電本社や関係省庁に申し入れし、22日の総会で東電から回答を求める考え。東電側から見直し案が示されない場合、年明け以降も現行方式での賠償請求を継続するとしている。

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