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中核商業施設 営業を再開 富岡

営業を開始したダイユーエイトさくらモールとみおか店

 東京電力福島第一原発事故に伴い全町民が避難している富岡町で23日、南双葉地方の中核商業施設となる「ダイユーエイトさくらモールとみおか店」が5年8カ月ぶりに営業を再開した。ダイユーエイト(本社・福島市)が復興を後押しする目的で、町の複合商業施設内に先行出店した。来春の避難指示解除を目指す町の生活基盤を支えるとともに近隣町村の住民帰還を促す役割を担う。
 原発事故後、ホームセンターの開店は双葉郡内で初めて。
 売り場面積は約1700平方メートルで、日曜大工用品や建築資材、作業衣類、農業資材、ガーデニング用品、日用品、ペット用品などを取り扱っている。
 ダイユーエイトが出店した複合商業施設「さくらモールとみおか」は原発事故前、ヨークベニマル富岡店が入居していた民間の建物を町が購入し、避難指示解除準備区域で整備を進めている。総面積は約7700平方メートルで、ダイユーエイトさくらモールとみおか店に加え、25日には麺類や定食、総菜を販売する飲食店計3店が営業を開始する。東邦銀行の現金自動預払機(ATM)も同日稼働する。
 来春にはヨークベニマル(本社・郡山市)とツルハドラッグ(本社・札幌市)が開店し、全面開業を迎える。

■帰還の受け皿に

 富岡町の避難指示の解除を巡り、町や復興庁などが8月に実施した帰還の意思を問う住民調査では、「判断がつかない」「戻らない」と回答した町民の約半数が「生活に必要な商業施設などが戻りそうにない」を理由に挙げた。
 複合商業施設の近くでは、町立とみおか診療所が10月に診療を開始した。災害公営住宅は来年3月に完成する予定となっている。とみおか店の開店は他の商業施設を呼び込む契機にもなるなど避難指示解除に向けた環境整備が進むと期待される。
 富岡町は原発事故前、近隣の楢葉、広野、川内各町村の買い物、医療、雇用などの生活基盤を支えてきた。楢葉、川内両町村の帰還者は避難指示解除後もいわき市など遠隔地へ足を運んで買い物をせざるを得ない例が多い。ホームセンターの再開により利便性が高まることで住民帰還に弾みがつき、南双葉地方全体の復興にも寄与するとみられる。

カテゴリー:福島第一原発事故

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