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IRIDが実物大模型で試験公開 原子炉内の漏水防止技術

圧力抑制室下部にホースを入れ、補強材を流し込む工程を確認する作業員

 国際廃炉研究開発機構(IRID)は29日、楢葉町の楢葉遠隔技術開発センターで東京電力福島第一原発原子炉内からの溶融燃料(燃料デブリ)取り出しに向け、実物大の原子炉模型を使って行う試験を公開した。事故で損傷した原子炉下部を補強して水漏れを防ぐ取り組みで、政府が取り出し方針を決める来夏までに技術を確立させる方針だ。
 原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)は格納容器内を水で満たして燃料デブリを搬出する「冠水工法」を選択肢の一つとして提示している。
 ただ、1~3号機の格納容器には複数の損傷箇所があり、水を張った際に放射性物質を含んだ水が外部に漏れる可能性がある。このため圧力抑制室内部に特殊な補強材を入れて漏水を止める。さらに、補強材で重くなった圧力抑制室の周囲を別の補強材で固める。
 29日の試験は圧力抑制室下部に補強材を流し込む作業を想定し、補強材の代わりに水を使って実施した。防護服と全面マスク姿の作業員4人が床に開けた穴に補強材を流すホースを差し込み、圧力抑制室の下まで垂らす手順を確認した。カメラの映像を確認しながら、途中に障害物があれば長い棒でホースをずらして回避した。
 IRIDは今後、圧力抑制室内部や格納容器内の圧力を逃がす「ベント管」に補強材を入れる試験にも着手する。
 IRIDの吉沢厚文専務理事は「廃炉に向けた大きな一歩を踏み出せた」としている。

カテゴリー:福島第一原発事故

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