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人為ミス冷却一時停止 福島第一原発3号機原子炉

作業員が誤って切った注水ポンプのスイッチ(左側)=東電提供

 東京電力は5日、福島第一原発3号機の溶融燃料(燃料デブリ)を冷やすための水を原子炉内に送るポンプが人為的ミスで止まり、注水が約1時間にわたり停止したと発表した。人為的ミスによる注水停止は初めて。これとは別に2、3号機の使用済み核燃料プールでも冷却機能が約6時間半にわたって止まった。県は重要設備の相次ぐトラブルを深刻視し、速やかな原因調査と再発防止の徹底を東電に申し入れた。

■2、3号機使用済み核燃料プール6時間半止まる

 東電によると、5日午前10時2分、3号機原子炉の注水ポンプの停止を知らせる警報が表示された。同10時59分に別のポンプを起動させ、1分後に燃料デブリの冷却に必要な注水量を満たしていることを確認した。注水停止の前後で原子炉底部の温度や周辺のモニタリングポストで計測される放射線量に目立った変化はなかったという。
 協力企業の男性作業員が幅約80センチの通路で別の作業員をよけて通ろうとした際によろめき、注水ポンプのスイッチを覆うプラスチック製のカバーに肘がぶつかった。カバーが破損し、スイッチが停止側に押し込まれたとしている。
 一方、2、3号機の使用済み核燃料プールは4日午後10時40分ごろ、プールの水を冷やす循環冷却設備のポンプで水圧の低下を示す警報が鳴った。
 周辺を調べたところ、循環冷却設備につながる配管の弁が開いており、水が漏れていた。弁を閉じ、周辺の機器に不具合がないことを確認し、5日午前5時27分にプールの冷却を再開した。
 弁は配管内の空気を抜くための設備で、通常は閉まっている。東電は弁が開いていた理由について「4日昼に男性社員が付近を見回りした際、誤って弁に触れた人為的ミスの可能性が高い」とした。
 2、3号機のプール水温は冷却の停止前後で最大0・5度上昇し、18・7~19・8度となったが、運転管理上の制限値である65度までには余裕があったとしている。

カテゴリー:福島第一原発事故

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