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避難解除後も受け入れ 災害公営住宅 空き室に優先入居

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難者向け災害公営住宅の入居申し込み資格が避難指示解除によって失われるため、県は救済措置として空き室に解除区域の住民を優先的に受け入れる方針を固めた。解除されても勤め先や子どもの学校の都合などで帰還が難しい世帯に配慮し、仮設住宅などの無償提供期間終了後の平成30年度から適用する考えだ。
 8日に開かれた12月定例県議会の代表質問で、民進党・県民連合の宗方保議員(須賀川市・岩瀬郡)の質問に大河原聡土木部長が答えた。
 福島復興再生特措法により、原発事故に対応する災害公営住宅は長期避難者の生活拠点形成が目的とされ、避難指示が解除されれば入居申し込みができない規定となっている。これに対し、避難住民から「避難先で築いた生活があり、解除されてもすぐに帰還できるわけではない」「古里に戻るまでのつなぎ期間として、暮らす場所が必要だ」などと見直しを求める声が上がっていた。
 県はこうした要望に応え、災害公営住宅に空き室があれば避難解除区域の住民を優先して受け入れるようにする。災害公営住宅を一般県営住宅とみなすことで可能になるという。県が計画している4890戸の整備が完了し、仮設住宅と借り上げ住宅の無償提供が終わる平成30年3月末以降に適用する方針だ。
 来春、「居住制限」「避難指示解除準備」両区域が解除される川俣町山木屋地区と飯舘村、同時期の解除を目指している富岡、浪江の2町から県内の仮設住宅などに避難しているのは約7500世帯に上る。現行のままでは解除後、こうした世帯は災害公営住宅への入居申し込みができなくなる。
 一方、現在、入居者を募集している災害公営住宅は4329戸(11月末現在)でこのうち空き室は666戸となっている。県は帰還が進めば入居者のいない部屋はさらに増えると予測しており、4町村などからの一定程度の受け入れは可能になるとみている。
 県建築住宅課は「避難指示が解除されても、さまざまな理由で帰還が難しいケースが想定される。住民の受け皿の一つとして、災害公営住宅を有効に活用したい」としている。

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