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半数 村外若者受け入れ 飯舘の災害公営住宅 多世代支え合いへ

復興拠点に整備される災害公営住宅のイメージ図。中央手前の青い車が交流スペースとなるトレーラーハウス

 飯舘村は村内深谷行政区の復興拠点に建設する災害公営住宅15世帯のうち、約半数に村外の若者を受け入れる。幅広い世代が支え合う環境を整え、東京電力福島第一原発事故で崩れた地域コミュニティー再生を目指す。平成30年春の入居開始を予定している。
 飯舘村は原発事故に伴う避難指示が帰還困難区域を除き29年3月末に解除される。深谷行政区は居住制限区域に設定されている。村民と復興に意欲を持つ村外の若年層が生活を共にし、幅広い視点で新たな地域づくりに挑む。
 災害公営住宅は1戸建ての1LDKが5世帯、2LDKと3LDKが2世帯ずつ、1LDKと2LDKを組み合わせた2世帯入居の長屋を3棟整備する。単身、夫婦、親子など多様な家族構成に対応する。敷地内に電気、ガス、水道を備えたトレーラーハウスと深谷行政区の集会所を設け、入居者と近隣住民の交流スペースとする。
 住宅にはウッドデッキを付け、住民が共同管理する花壇など随所に草花を配する。芝生などで家族が遊べる多目的交流広場を隣接させ、自然に囲まれながら村づくりの目標とする「までいライフ」を体現する。
 村営の災害公営住宅は村内の大谷地団地(16世帯)と福島市の飯野団地(23世帯)に続き3カ所目。村はトレーラーハウスで村内の高齢入居者と定期的に交流すれば家賃を通常より安くするなど金銭面で支援し、若者の移住を促す方針。
 住宅、集会所、駐車場を合わせた敷地面積は約7400平方メートル。28年度中に実施設計を終え、29年度に着工する。復興拠点は太陽光発電設備が既に5月に稼働し、道の駅「までい館(仮称)」が29年夏にオープンする。災害公営住宅と花卉(かき)栽培施設の一部は29年度、多目的交流広場は30年度に着工し、31年春には全体が完成する予定。
 原発事故による避難で村内の世帯数はおよそ1700から3100に増えた。若い人が高齢者の生活を支え、高齢者が若い人に生きる知恵を与えるといった東日本大震災前のような家族や地域のつながりを取り戻し、復興推進の基盤とする。
 菅野典雄村長は「原発事故で生まれた村外とのネットワークを大切にしたい。までいの心をシェアできる環境をつくる」と意欲を示している。

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