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避難先17自治会存続 飯舘村 「松川雇用」は帰村に向け解散

礼状を手にする菅野会長

 3月末に一部を除いて予定されている東京電力福島第一原発事故に伴う避難指示解除を前に、飯舘村民が避難先で組織した18の自治会はそれぞれ存続、解散を選択した。17の自治会は解除後も会員がつながる場を残そうと存続を決め、一つの自治会は帰村に向け解散を選んだ。村は存続する会の活動支援を充実させる一方、解散する会の会員が再会する費用の一部を補助する方針だ。

■交流維持

 川俣町に避難している村民でつくる「きつつきの会」は当面、組織を存続させる。避難指示解除に合わせて帰村、町外への転居のいずれかを選んだ会員にも退会せず交流事業に参加してもらう。
 昨年4月1日時点では115世帯(294人)が加入し、集会所でのパソコン教室やマッサージ、そば打ちなどを催し交流を深めてきた。斎藤政行会長(70)は「避難先で生まれた絆を大切にしたい。いつか村に帰った時、行政区や集落に加え自治会のつながりがあれば生活が豊かになる」と語る。平成29年度は事業数を増やし、友好の輪を広げる方針だ。

■前向きに

 福島市の松川雇用促進住宅に暮らす村民の松川雇用促進住宅自治会は18の自治会で唯一、3月末の避難指示解除に合わせて解散する。自宅の増改築や災害公営住宅の完成を待つ数人を除き、全員が3月末までに退去する。
 菅野敬会長(72)は妻で管理人の皆子さん(68)とともに住民が楽しめる企画を催してきた。6年近く一緒に過ごした仲間との別れに寂しさはある。それでも「帰村に向けた前向きな解散。復興に向けて次の一歩を踏み出すきっかけにしたい」と強調する。
 菅野会長は物資提供などで支援を受けた県内外の個人・団体に礼状を送った。21日に会津若松市の温泉旅館で約30人が参加し、お別れ会を開く。「人の温かさに助けられた」と善意に感謝し、一歩踏み出す。

■支援継続

 村はこれまで自治会の役員報酬や交流事業に対する補助、担当職員の配置などを通して活動を支えてきた。今後は会の意向に応じて絆づくりの支援を充実させる。未加入者に対し自治会の交流事業に参加を呼び掛ける。
 一方、解散した自治会の会員が再び集う際の宿泊費の一部を、解散した翌年度から3年程度補助する方針。関連費用を平成29年度当初予算案に盛り込む予定だ。

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