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阿武隈東供用開始 相馬福島道路32年度全線開通

阿武隈東道路の開通を祝い行進する騎馬武者

 国の復興支援道路に位置付けられている東北中央自動車道「相馬福島道路」(全長45・7キロ)のうち、相馬山上-相馬玉野インターチェンジ(IC)間(阿武隈東道路、10・5キロ)は26日、開通した。無料の自動車専用道路で、全5区間のうち初の供用開始となった。開通式で石井啓一国土交通相は平成32年度に相馬福島道路を全線開通させる方針を初めて示した。
 相馬福島道路は霊山IC(仮称)-福島保原線IC(仮称)間の7・4キロ、国道4号IC-福島北ジャンクション(仮称、JCT)間の2キロが32年度に開通予定となっている。だが、その間に位置する伊達市の福島保原線-国道4号IC(仮称)間2・8キロは用地買収が完了していない。さらに、地盤が軟らかく改良工事が必要となるため、国交省は開通見通しを示していなかった。
 石井国交相は開通式のあいさつで「相馬福島道路を含む復興支援道路は復興・創生期間内の32年度の全線開通を目指し事業を推進する」と明言した。式後、記者団の取材に対し「(福島保原線-国道4号IC間の)用地交渉などに全力で取り組む」と述べた。
 石井国交相の発言を受け、伊達市の仁志田昇司市長は「物流や人の往来が活発化し、地域振興や復興が一層加速する」と期待を示した。

■県北、相双の物流円滑化

 阿武隈東道路の開通式は午前10時半から、相馬市の相馬玉野IC付近で行われた。カーブが連続する115号国道の交通の難所を通らずに移動でき、復興を支え、県北、相双両地方間の物流、救急搬送の時間短縮を実現する新たな幹線道路の誕生を祝った。
 約350人が出席した。内堀雅雄知事は「(阿武隈東道路の開通は)交流人口拡大、地域産業活性化につながる。県全体の復興を力強くけん引すると期待している」と述べた。石井国交相、今村雅弘復興相、立谷秀清市長らがあいさつした。福島民報社から早川正也編集局長が出席した。
 相馬市の宇多郷騎馬会の騎馬4騎が先導し、トラック、救急車、パトカー、観光バス、一般車両約200台がパレードした。
 午後3時半に一般開放され、多くの車両が真新しい道路を次々と通行した。
 阿武隈東道路の開通により、カーブが連続する115号国道の「七曲がり」を通行せずに移動できるようになった。国交省によると、阿武隈東道路の走行時間は約8分。道路条件や速度によるが、同国道の現道区間を使うより約5分短くなる。
 相双地方から福島医大付属病院(福島市)などの医療機関に向かう救急搬送の時間が短縮される。相馬港4号ふ頭に整備中の液化天然ガス(LNG)基地は来年3月に操業を開始する予定で、内陸部へのLNGの円滑な輸送につながる。
 阿武隈東道路は平成16年4月に事業化され、23年11月から東日本大震災の復興支援道路として整備された。総事業費は約370億円。

※おことわり
 相馬福島道路は国土交通省が115号国道バイパスとして整備しています。国の国土開発幹線自動車道建設会議で高速道路としての基本計画が決定しました。今後、同会議で整備計画が決まり、国交相の許認可が下り次第、東北中央自動車道の一部区間となります。これまで115号国道バイパス「相馬福島道路」と表記していましたが、阿武隈東道路の開通に合わせ、今後は東北中央自動車道「相馬福島道路」とします。

カテゴリー:福島第一原発事故

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