東日本大震災

「福島第一原発事故」アーカイブ

  • Check

広野で福島第一廃炉フォーラム 住民不安点など指摘

廃炉に関する不安や要望を記入した色紙を掲げる参加者

 東京電力福島第一原発の現状や廃炉に向けた課題への理解を促す福島第一廃炉国際フォーラムは2日、広野町中央体育館で開幕した。初日は地元住民向けの討論などを通して廃炉の現状への疑問や不安に意見を交わした。廃炉を技術面で支援する原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)が主催し、昨年に続き2回目。福島第一原発の周辺住民や県民からの疑問や不安に政府や機構、東電などが答えた。最終日の3日はいわき市で廃炉研究に携わる国内外の専門家が技術的見地から溶融燃料(燃料デブリ)取り出しの課題などを考える。
 討論には立命館大衣笠総合研究機構の開沼博准教授を進行役に、住民側を代表して福島第一原発周辺の商工会や住民支援に携わるNPO、高校生ら7人が臨んだ。場内ワークショップでは来場者約470人が色紙に記した廃炉作業などへの疑問や、事前に住民から募った声に対して経済産業省の田中繁広廃炉・汚染水特別対策監、NDFの山名元理事長、東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの増田尚宏最高責任者らが答えた。
 元田村市復興応援隊の小林奈保子さんは東電が公表している廃炉作業のデータを見ても安全性の判断はつかないと指摘。市民が廃炉の現状を知ることができる情報提供の仕組みが必要だと訴えた。川内村商工会の井出茂会長が廃炉後の原発周辺地域の将来像を尋ねたのに対し、増田氏は「完全に元に戻すことはできない」と応じるなど廃炉に当たる当事者と住民間での意識の隔たりが浮き彫りとなった。
 廃炉作業の安全性や計画の全体像の明示などを求める声が上がった。登壇者の一人、福島高2年の沖野峻也さんは「廃炉に取り組む人々に直接、不安や疑問を聞けたのは有意義だった」と振り返った。
 閉会後、報道陣の取材に応じた開沼氏は「廃炉について多くの人が『何が分からないのか分からない』ことこそが解決すべき課題だ」と述べた。

カテゴリー:福島第一原発事故

「福島第一原発事故」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧