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専門家加わり情報提供を いわきで第一原発廃炉フォーラム

専門家が情報提供に加わる意義を語るバレット氏

 東京電力福島第一原発の廃炉を考える福島第一廃炉国際フォーラムは3日、いわき市のいわきワシントンホテル椿山荘で国内外の専門家による講演やワークショップを繰り広げ閉幕した。スリーマイル島原発事故の廃炉を指揮した元米国原子力規制委員会(NRC)職員のレイク・バレット氏は、廃炉作業に対する地元住民の信頼を得る上で専門家が情報提供に加わる重要性を訴えた。

 バレット氏は溶融燃料(燃料デブリ)取り出しのリスク評価に関するワークショップの論者を務め、住民の不安解消策を問う来場者からの質問に答えた。住民との少人数の対話を長期間積み重ね、信頼関係を築いた経験を紹介し、福島の廃炉についても「一般住民に十分な情報を提供しながら進めるべきだ」と指摘した。
 福島第一原発事故はスリーマイル事故よりも規模が大きく、廃炉には費用がかかるとした上で「技術は進歩しており、目標は達成できる」との認識を示した。

■食品の安全性 国際条約制定を
 昨年のフォーラムで、食品中の放射性物質濃度に関する国際基準を新設する方針を示した経済協力開発機構(OECD)原子力機関(NEA)のウィリアム・D・マグウッド事務局長は、国際基準を満たした食品の積極的な輸入を促す国際条約を制定すべきとの認識を示した。
 3日の基調講演で「福島県産食品は検査で安全性が確保されているが、一部の国から疑惑の目で見られている」と指摘、各国が積極的に受け入れるための制度が必要と述べた。今後、NEA加盟国の間で具体的な協議が進むとみられる。

■意見交換し作業進めたい 山名理事長
 フォーラムを主催した原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)の山名元理事長は閉会後に記者会見し、「今後も住民と意見交換しながら廃炉作業を進めたい」と語った。
 山名氏は2021年に東京電力福島第一原発1~3号機のいずれかで燃料デブリの取り出しを始めるとの目標については「1年を棒に振るようなトラブルがなければ達成できる」と自信を示した。
 フォーラムは昨年に続いて2回目。初日を住民との対話を主とする内容に変更した。同機構によると、2日間で延べ約1000人が訪れたという。

■住民への情報発信に努める 増田最高責任者
 東京電力の増田尚宏福島第一廃炉推進カンパニー最高責任者は福島第一原発の廃炉・汚染水対策の進捗(しんちょく)を説明し、地元住民への丁寧な情報発信に努めると強調した。
 1~4号機原子炉建屋の状況をはじめ使用済み核燃料や溶融燃料搬出に向けた取り組み、作業員の労働環境などを紹介し、「住民が関心を持っている内容を丁寧に説明していく」と語った。
 東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年までに、福島第一原発の視察受け入れを現在の2倍に当たる年間約2万人にまで増やす方針を示した。

カテゴリー:福島第一原発事故

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