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「海洋放出判断」を否定 情報発信在り方問われる 東電

 東京電力福島第一原発で高濃度汚染水を浄化した後に残る処理水を巡り、東電の川村隆会長が共同通信社などのインタビューに「(海洋放出の)判断はもうしている」とした発言が波紋を広げている。14日、東電は「会社として海洋放出を決定したわけではない」などと火消しに走ったが、漁業関係者らは反発を強めている。東電の情報発信の在り方が改めて問われる格好となった。
 東電は同日、川村会長の発言について「科学的・技術的な見地に基づく現行の規制・基準に照らし問題ないという、原子力規制委員会田中(俊一)委員長のご見解と同様であると申し上げたもの。最終的な方針を述べたものではない」「最終的な方針決定に当たっては、福島の皆さまの安心や復興推進との両立にも十分に配慮する必要がある」と釈明するコメントを出した。
 海洋放出に反対姿勢を貫いてきた漁業関係者は憤りをあらわにしている。同日、相馬市で非公開で開かれた相馬双葉漁協試験操業検討委員会で、東電担当者が経緯を説明したが、「何の説明もない。認めるわけにはいかない」「川村会長が直接、漁業者に説明すべき」などの声が相次いだという。
 東電の情報発信を巡っては繰り返し不備が指摘されてきた。昨年は、原発事故発生時に核燃料が溶け落ちる炉心溶融の判断基準があったにもかかわらず、存在に気付かなかったと発表。その後、東電の第三者委員会の調査で事故当時の社長が「炉心溶融という言葉を使うな」と指示していたことが明らかになった。
 県危機管理部の小野和彦部長は「会長と会社組織の間で意思決定の整理ができていないのではないか」と社内体制に疑問を投げ掛けた。
   ◇  ◇
 共産党県議団(神山悦子団長)は19日、海洋放出に反対する抗議文を東電に提出する。18日には、内堀雅雄知事に東電や国に抗議するよう申し入れる。

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