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遮水壁、残り区間凍結開始 東電福島第一原発 11月上旬にも全面運用

 東京電力は22日、福島第一原発の汚染水対策の柱となる「凍土遮水壁」で、原子炉建屋西側に残っていた最後の未凍結区間の凍結を始めた。昨年3月末の着工から約1年5カ月を経て工事完了の見通しが立ち、全面凍結は早ければ11月上旬ごろとなる。ただ、その後も汚染水の発生を完全に食い止めるのは難しく、効果は不透明との見方もある。
 凍結を開始した場所は【図】の通りで、2、3号機西側にある幅約7メートルの区間。初日は作業員が午前9時から、凍結管11本に冷却材を注ぐバルブを順に開けた。東電は凍結し終えるまでに2、3カ月程度かかるとしている。
 凍土壁は1~4号機の周囲の地中に管を埋め、氷点下30度の冷却材を循環させる全長約1・5キロ、深さ約30メートルの「氷の壁」。地下水が原子炉建屋に流入して核燃料に触れたり、高濃度汚染水に混ざったりして汚染水となるのを防ぐ。
 東電は一度に全体を凍らせると、原子炉建屋周辺の地下水位が急低下して建屋地下の汚染水の水位と逆転、汚染水が漏れ出す恐れがあるとし、段階的に凍結を進めてきた。地下水位を調節する井戸の設置など安全対策が完了したとして6月、原子力規制委員会に全面凍結を申請。規制委が今月15日に認可した。
 東電は凍土壁の完成により、原子炉建屋に入る地下水の量は現在の一日当たり約140トンから100トン以下に減るとみている。
 凍結作業に立ち会った経済産業省資源エネルギー庁の木野正登廃炉・汚染水対策官は「遮水壁の凍結だけでなく、さまざまな対策を組み合わせて汚染水を抑えるのが重要だ」と述べ、建屋を含む遮水壁の内側に降る雨水の汚染防止などに取り組む考えを示した。
 東電は「凍結作業を確実に進め、地下水の流入を減らしていきたい」としている。

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