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「気中工法」正式提案 デブリ取り出しで 第一原発

 原子力損害賠償・廃炉等支援機構は31日、東京電力福島第一原発の廃炉に向けた戦略プランの2017(平成29)年度版を公表した。事故で溶け落ち、1~3号機内の構造物と混じり合ったとみられる燃料(燃料デブリ)の取り出しは、3基とも原子炉格納容器を水で満たさない「気中工法」で格納容器底部の横側から始める方針を正式に提案した。
 気中工法のイメージは【図】の通り。戦略プランは、燃料デブリ取り出しには不確実な要素が多いため、原子炉の内部調査を継続して新たな情報を基に柔軟性を持って取り組むべきと指摘している。
 政府と東電は提案を踏まえて9月中に取り出し方針を決め、廃炉に向けた中長期ロードマップ(工程表)を改定する。現工程表は2021年中の取り出し開始を目指している。
 機構はロボットによる格納容器の内部調査などで把握した1~3号機の情報を基に、格納容器内の水位調節や水の掛け流しで冷却機能を保ち、遠隔操作で燃料デブリを取り出す「気中工法」と、格納容器を水で満たして放射性物質の飛散を防ぐ「冠水工法」について検討してきた。気中工法を用いて、圧力容器内部よりも格納容器底部の燃料デブリを先行し、デブリに近い横側からロボットなどを使って取り出すべきと判断した。
 一方の冠水工法は現在の技術水準では格納容器の損傷部分の修理が難しいため、実現は困難と判断し、将来的な選択肢とするにとどめた。
 炉心溶融を起こした1~3号機の燃料デブリは圧力容器を突き抜け、格納容器の底部に広がっていると推定されている。
 機構の戦略プランは政府と東電の廃炉方針に対して技術的側面から助言する。2015年度から毎年発表している。

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