富岡町が整備を計画している東日本大震災と東京電力福島第一原発事故のアーカイブ施設について、宮本皓一町長は30日、2020年度までに整備する意向を示した。同日町役場で町アーカイブ施設検討町民会議から基本構想の提言を受け、明らかにした。
宮本町長は提言を受けた後の意見交換の席上、「町としても2020年度までには整備したい」と語った。町は今年度にアーカイブ施設の基本構想と基本設計をまとめる方針。
町民会議は昨年7月からアーカイブ施設の役割や機能、運営体制などの検討に入り、基本構想をまとめて提言書を提出した。施設の役割として(1)複合災害の被害と町民の経験を記録し、教訓と復興へ向かう地域の姿を発信する(2)アーカイブ事業の拠点として町の取り組みや成果を発信する-などの4点を挙げた。施設には学習交流機能、発信・展示機能、調査研究・情報収集機能、収蔵庫機能を備えることを求めた。
運営体制についてはボランティアを積極的に受け入れ、町と町民が一体となって活動できる施設とした。立地場所は、町文化交流センターと連携できる位置に整備することを提言した。
町民会議の高橋満会長(県立博物館主任学芸員)が宮本町長に提言書を手渡した。
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