東日本大震災

「福島第一原発事故」アーカイブ

  • Check

県産米抽出検査 数年後めど 県、移行へ最終調整 避難地域は継続

 県は全ての県産米で実施している全量全袋検査について、数年後をめどに、東京電力福島第一原発事故で避難区域が設定された地域を除いて抽出検査(モニタリング検査)に移行する方向で最終調整に入った。18日に開く第三者検討会で提案し、検討会の意見を基に、正式に決める。生産者らが自宅で消費する分は抽出検査に移る前に希望制に切り替える見通し。
 検査イメージは【図】の通り。市場に出荷するコメは全量全袋検査を数年間継続させ、検査結果を踏まえて抽出検査に転換する。抽出手法は無作為に一部を取り出して検査する方法が想定され、市町村や地域、生産者のいずれを単位にするかを具体的に詰める方針だ。
 18日の検討会では3年後以降に抽出検査に移行する案を軸に議論が進むとみられる。国の食品の放射性物質検査に関する指針は、栽培管理が可能な品目について、直近3年間の検査で放射性セシウム濃度が全検体で食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)の2分の1を下回った場合、検査をやめても構わないと定めている。県は国の指針に沿って野菜や果物などの抽出検査を実施しており、3年間が抽出検査に移行する期間の目安となる可能性が高い。
 全量全袋検査を巡っては、県が設置したJAや集荷業者、消費者団体などでつくる検討会が昨年11月、検査は直ちにやめられないが、移行時期を決めた上で範囲を縮小していくべきだ-との方向性で一致していた。こうした検討会の見解に加え、生産者や消費者らを対象とした意向調査結果などを含めて検討した結果、全量全袋検査を数年間続けた上で抽出検査に移行するのが妥当と判断したもようだ。
 一方、避難区域が設定された地域については営農再開が途上であるため、作付けがさらに進み、十分な検査データが集まるまで全量全袋検査を続ける。どの地域で継続していくかは今後、市町村と個別に協議して決める方針。

※全量全袋検査 東京電力福島第一原発事故が発生した翌年の2012(平成24)年から、全ての県産米を対象に行われている放射性物質検査。県や市町村、JAなどでつくる「ふくしまの恵み安全対策協議会」が主体となり、県内173の検査場で、主に30キロのコメ袋をベルトコンベヤー式の検査器に通して測定している。放射性セシウム濃度が食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える検体は年々減り、2015年産以降は全て基準値を下回っている。年間60億円弱の費用がかかり、毎年度、約52億円を東電に請求し、残りは国の補助金を充てている。

カテゴリー:福島第一原発事故

「福島第一原発事故」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧