東日本大震災

「福島第一原発事故」アーカイブ

  • Check

2年後にも抽出移行 自宅消費分今年産から希望制 県産米全量全袋検査

 県産米の全量全袋検査で、東京電力福島第一原発事故後に営農が再開した地域を除いて抽出検査(モニタリング検査)に移る時期は、早ければ2~3年後になる見通しとなった。18日に開かれた県の第三者検討会で県が移行時期について聞き、出席者から「2年後」「3年後」との意見を得た。県は検討会の意見を基に3月末にも今後の方向性を決め、消費者や流通業者らへの周知に努める。
 検査のイメージは【図】の通り。生産者が自宅で消費する分については、早ければ2018(平成30)年産から希望制の検査に切り替わる見込み。生産者の負担を軽減する狙いがある。
 検討会では、県がJAやコメの集荷業者、消費者団体の関係者らに対し、今後の全量全袋検査の結果を踏まえながら抽出検査に移行する案を示した。出席者から異論はなく、移行時期は2年後や3年後が妥当との意見が出た。栽培管理の可能な品目の場合、直近3年間の検査で放射性セシウム濃度が全検体で食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)の2分の1を下回れば検査をやめても構わない-とする国の指針が協議の参考となったもようだ。
 県は2年後、3年後が具体的にどの年に当たるか明確にしていないが、2017年を起点とした場合は2019年産米か2020年産米、2018年を起点とした場合は2020年産米か2021年産米が抽出検査開始の対象となる。
 抽出検査の手法については今後詰める。市町村や地域ごとに無作為にコメの一部を取り出して検査する方法が想定され、県が農林水産省や厚生労働省と協議しながら検討する。
 原発事故で避難区域が設定され、営農が再開した地域では当面、全量全袋検査が続く。ただ、稲作の再開状況に差があるため、県は各市町村と協議した上で具体的な対象地域を決める。
 全量全袋検査では2015年産以降、放射性セシウム濃度が基準値を超える検体は出ていない。生産者らから検査の負担軽減を求める声が出ており、県が昨年7月から検査体制の在り方を検討していた。検討会は今回で終了した。

※全量全袋検査 東京電力福島第一原発事故が発生した翌年の2012(平成24)年から、全ての県産米を対象に行われている放射性物質検査。県や市町村、JAなどでつくる「ふくしまの恵み安全対策協議会」が主体となり、県内173の検査場で、主に30キロのコメ袋をベルトコンベヤー式の検査器に通して測定している。放射性セシウム濃度が食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える検体は年々減り、2015年産以降は全てが基準値を下回っている。年間60億円弱の費用がかかり、毎年度、約52億円を東電に請求し、残りは国の補助金を充てている。

カテゴリー:福島第一原発事故

「福島第一原発事故」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧