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休業旅館で芸術祭 湯のマチ飯坂 文化のマチに

「清山」の前で芸術祭への思いを語る山岸さん

 福島市飯坂町で休業中の旅館「清山(せいざん)」が文化発信拠点として復活する。5日に福島ゆかりの美術家や音楽家が集い、東日本大震災、東京電力福島第一原発事故からの復興を目指す県民の姿や思いを発信する芸術祭が開幕する。アート作品の展示、音楽ライブや演劇を上演し、温泉街の新たなにぎわいづくりにつなげる。
 会場となるのは、かつて温水プール付きの旅館としてにぎわった温泉旅館。震災後の福島から新しい文化を発信しようと活動している市内のNPO「プロジェクトFUKUSHIMA!」が主催する。
 「清山飯坂温泉芸術祭」と銘打ち、6月3日までの週末を中心に福島市育ちの音楽家大友良英さん(58)ら県内外のアーティストら総勢45組が出演。「震災から7年を経た福島」をテーマに写真の展示、ファッションショー、トークイベントなどで県民が歩んだ7年を伝える。
 地元有志でつくるNPOいいざかサポーターズクラブと連携し、来場者に飯坂温泉で日帰り入浴を楽しめる旅館・ホテルを紹介するほか、宿泊希望者には各旅館・ホテルの魅力を伝える。芸術祭は来年以降も継続させる意向で、名湯・飯坂温泉に、温泉とアート、音楽を楽しめる新たな魅力を定着させたい考えだ。
 清山は1967(昭和42)年に客室10室で開業。現在は木造一部2階建てで、客室28室。露天風呂、地下にはバーもある。敷地約8000平方メートルに温水プール、全長50メートルのウオータースライダー付きの屋外プールなどがある。特に温水プールは室内プールが珍しかった時代は人気を集め、夏休みなどには親子連れや子ども会の行事で訪れる子どもたちでにぎわった。老朽化に伴い、昨年1月から休館している。芸術祭以外にもイベント会場として使用を希望する団体には貸し出しを検討している。
 プロジェクト代表で、清山の経営者の長男、山岸清之進さん(43)は「建物の新たな活用法を通じて温泉街の活気づくりに貢献したい。古里がたどった道、現在、そして未来を考えるきっかけとなる芸術祭にしたい」と意欲を語った。

【清山飯坂温泉芸術祭】
▼会場=旅館清山(福島市飯坂町中野字山岸7)
▼会期=5月5日~6月3日の土、日曜日で計10日間
▼時間=美術作品などの常設展示は午前10時~午後5時※音楽ライブなどのイベントは午後5時以降も開催する。
▼観覧料(1)常設展示=会期中は何度でも入場できるパスポート制で、一般1000円、中高校生、大学生500円、小学生以下無料(2)イベント=常設展示とは別料金。2000円程度を予定している。いずれのチケットも会場入り口で購入できる。電話で予約も可。
▼問い合わせ=プロジェクトFUKUSHIMA!事務局 電話024(573)8385へ

カテゴリー:福島第一原発事故

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