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7年ぶり県内に雄姿 アカデミー福島4選手と菅野マリーゼ元監督

後列左から和田さん、菅野さん、吉見さん。前列左から川島さん、田中さん。県内での7年ぶりの試合に意気込む

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生前、本県女子サッカーを盛り上げた指導者と選手が7年ぶりに県内で試合し、県民に元気な姿を見せる。元東電女子サッカー部マリーゼ監督の菅野将晃さん(57)が率い、JFAアカデミー福島1期生4人が所属するノジマステラ神奈川相模原が、9日にいわき市で行われるプレナスなでしこリーグカップでマイナビベガルタ仙台レディースと対戦する。菅野さんらの強い希望で県内開催が実現した。

 通常、なでしこリーグのカップ戦は当該チームの本拠地で行われる。今回は菅野さんらが「お世話になった福島県民に選手の成長した姿を見せたい」とリーグに申請し認められた。
 菅野さんは2009(平成21)年、当時なでしこリーグ所属のマリーゼの監督に就いた。マリーゼを2年連続で過去最高の3位に押し上げ、本拠地Jヴィレッジスタジアムを沸かせた。初優勝への期待が高まる中、震災と原発事故が発生し、チームは休部を余儀なくされた。
 福島を離れた菅野さんは、2012年に発足したノジマステラ神奈川相模原(本拠地・相模原市)の初代監督に就任。2017年シーズンからのなでしこリーグ一部参入に導いた。
 ノジマステラのアカデミー福島出身者はDF吉見夏稀さん(24)、DF和田奈央子さん(25)、MF川島はるなさん(25)、MF田中陽子さん(24)の4選手。いずれも2006年4月にアカデミー福島に入校し、震災と原発事故までの約5年間、楢葉町の寮で生活しながらサッカーに打ち込んだ。卒校後も楢葉町の成人式に出席したり、第一原発を視察したりするなど本県に思いを寄せてきた。
 対戦相手のマイナビ仙台はマリーゼ選手の受け入れ先となり、アカデミー福島出身のFW浜田遥さん(25)をはじめ5人の元マリーゼ選手が所属する。菅野さんは「福島を離れた時から、仙台と福島で対戦することを楽しみにしてきた。思い出多い福島でいいプレーを披露したい」と意気込む。かつての本拠地Jヴィレッジスタジアムは7月28日から利用可能となる。菅野さんは「環境が整えば、来年以降もJヴィレッジスタジアムなど福島で開催できれば」と言葉に力を込めた。
 当日は4人が通った楢葉中の恩師らも会場で声援を送る予定。吉見さんは「福島の皆さんには多感な時期にお世話になった。一生懸命頑張っているプレーを見てほしい」と来場を呼び掛けている。

■県内で毎年試合マイナビ仙台「元気与えたい」

 マイナビ仙台は2015(平成27)年から毎年県内でなでしこリーグ公式戦を開催している。2015年は東邦銀行、2016年以降はリオン・ドールコーポレーションがそれぞれマッチデースポンサーを務めた。今年5月20日には会津若松市で新潟レディースと対戦。福島民報社が協賛した。
 震災後に発足した仙台の初代監督を務め、現在も復興支援のサッカー教室開催などに取り組む千葉泰伸女子強化育成部長(47)は「選手らは被災地復興に貢献したいと常に考えて活動している。観戦者に元気を与えられるような日にしたい」と語った。

■県内在住者、入場無料

 試合は、いわき市のいわきグリーンフィールドで9日午後1時キックオフ。チケットは、シーズンパス購入者が対象のブロック指定席以外は全席自由で高校生以上1500円、中学生以下無料。県内在住者は無料で観戦できるが、運転免許証やパスポートなど現住所が確認できる書類が必要。問い合わせはノジマステラ 電話046(298)3881へ。

※東京電力マリーゼ 東京電力が日本女子サッカーリーグ(当時Lリーグ)に所属するYKK AP東北女子サッカー部フラッパーズを受け入れて2005(平成17)年発足した。同リーグの最高成績は2009、2010年の3位。福島第一原発事故に伴い休部した。女子日本代表の大部由美、丸山桂里奈、鮫島彩の各選手らが在籍した。

カテゴリー:福島第一原発事故

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