東日本大震災

「原発事故関連死」アーカイブ

「原発事故関連死」明確化 長期避難死者災害弔慰金制度に反映 根本復興相 因果関係の証明課題

根本匠復興相
 根本匠復興相(衆院本県2区)は30日、東京電力福島第一原発事故に伴う長期避難で死亡したケースを「原発事故関連死」と明確にし、現行の災害弔慰金制度などに反映させる考えを明らかにした。福島民報社のインタビューに答えた。現行制度では、震災関連死として地震...[記事全文

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いわきの震災関連死 認定訴訟 市側、争う姿勢 「避難と自殺 関連性ない」 福島地裁

 いわき市の女性が市に対し、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴う避難で、うつ病を悪化させて自殺した夫の震災関連死の不認定処分を取り消すように求めた訴訟の第1回口頭弁論は17日、福島地裁(潮見直之裁判長)で開かれ、市側は「避難と自殺に関連性はな...[記事全文

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(43)命の重さ 慰謝料 迫る時効 新法の成否 救済の鍵 問われる国会の「本気度」

国会では消滅時効に関する議員立法を目指す動きがある。与野党の議論の行方に注目が集まる
 死亡慰謝料など損害賠償請求権の民法上の消滅時効は3年だ。福島第一原発事故を起こした東京電力は時効を理由に請求を妨げないとしているが、法的裏付けはない。今後も増えるとみられる関連死を救済できるのか。  「東電に時効への対応を委ねるのは危うい」。福島市...[記事全文

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(42)命の重さ 慰謝料 迫る時効 東電任せでいいのか 長期避難に対応した法を

時効の中断措置を定めた特例法の条文。対象がADR利用者に限られるなど、救済制度としては不十分との声が挙がる
 東京電力福島第一原発事故から2年半となった今なお、約14万7000人が避難生活を続ける。東電への損害賠償を請求できなくなる可能性が浮上している。民法は損害賠償の請求権が失われる時効を3年とする。  今年5月、衆参両院は全会一致で「特例法」を成立させ...[記事全文

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(41)命の重さ 慰謝料 法律家の闘い 「自己責任」問うのか 体調不良や精神的弱さ

被災者の求めに応じて奮闘する弁護士の白鳥さん
 東京電力福島第一原発から北側に25キロほど離れた南相馬市原町区にある新開法律事務所の南相馬事務所。原発事故に伴い、一時緊急時避難準備区域となった。東日本大震災から2年6カ月が経過した現在も、原発事故による慰謝料請求などの相談に訪れる住民が後を絶たな...[記事全文

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(40)命の重さ 慰謝料 法律家の闘い 時効の影付きまとう 「消滅」撤廃求め意見書

ADRの申し立て内容について話し合う弁護団員=7月24日、東京都
 東京電力福島第一原発事故からあすで2年半を迎える。民法の損害賠償請求権の消滅時効は3年だ。このままで被害者を救えるのか-。和解仲介に携わる多くの弁護士は、焦りの色を隠せない。  東電の広瀬直己社長は1月、請求権の消滅期間を過ぎても損害賠償に対応する...[記事全文

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(39)命の重さ 慰謝料 法律家の闘い 事業者の無過失前提 支払額 交通事故に満たず

医療過誤や労災などの賠償に用いられる「赤い本」。「無過失責任」が前提のADRでは、死亡慰謝料は交通事故に満たない
 原発事故関連死の死亡慰謝料の賠償額算定は、交通事故を例に考えられている。東京都港区の「原発被災者弁護団」副団長の大森秀昭さん(55)は、頼らざるを得ない過去の基準に違和感を抱いていた。  司法の世界は判例が重要視される。「民事交通事故訴訟 損害賠償...[記事全文

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東電側、争う姿勢 双葉病院遺族損害賠償訴訟 第1回口頭弁論

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難で体調を崩して亡くなったとして、大熊町の双葉病院の60代男性患者の遺族が東電に対して約3300万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が6日、東京地裁(三角比呂裁判長)で開かれた。東電側は請求棄却を求め、同病院遺...[記事全文

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1459人、半年前から144人増 避難長期化ストレスに

 原発事故で古里を追われ、避難生活中に命を落とす「原発事故関連死」が増え続けている。長期避難によるストレスが主な原因とされる。  県によると、9月1日現在の震災による死者は3279人。このうち、津波や建物の倒壊などによる「直接死」は1599人、死亡認...[記事全文

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(38)命の重さ 慰謝料 法律家の闘い 事故の影響どこまで 東電、膨大な資料要求

原発事故が避難者の死に与えた影響を考える大森さん
 東日本大震災から11日で2年6カ月を迎える。震災関連死の認定を受けた県民は1450人を超えた。東京電力福島第一原発事故と死亡との因果関係が見えづらくなる中、市町村などの関連死認定作業は長期化する傾向にある。  避難区域がある南相馬市小高区。避難中に...[記事全文

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(37)命の重さ 慰謝料 遺族の嘆き 3世代家族が分散 交通費負担のしかかる

母キヨエさんの遺影に手を合わす遠藤さん
 「裁判外紛争解決手続き(ADR)で母の死と原発事故の因果関係をはっきりさせたい」。南相馬市小高区の農業遠藤充人(みつひと)さん(75)は政府の原子力損害賠償紛争解決センターに死亡慰謝料などを求めて申し立てた理由を明かす。母キヨエさん=当時(93)=...[記事全文

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(36)命の重さ 慰謝料 遺族の嘆き 「責任を認めて」 弔慰金は葬儀費に

キヨエさんの死亡診断書。直接死因の欄には「老衰」とだけ記入されていた
 南相馬市小高区の農業遠藤充人(みつひと)さん(75)が東京電力福島第一原発事故に伴い、市北部の鹿島区にある西町公園仮設住宅に移り住んで2年が過ぎた。自宅は東日本大震災の津波で被災し、原発事故によって避難指示解除準備区域になった。「戻るつもりはない」...[記事全文

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東電側争う姿勢 双葉病院遺族損害賠償訴訟第1回口頭弁論

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難で体調を崩して亡くなったとして、大熊町の双葉病院の70代男性患者の遺族が東電に対して約3300万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が28日、東京地裁(中山孝雄裁判長)で開かれた。東電側は請求棄却を求めた上で「...[記事全文

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「不認定」取り消しを いわきの女性夫の自殺で提訴

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴う避難で夫がうつ病を悪化させて自殺したとして、いわき市の女性が27日までに、災害関連死の不認定処分を取り消すよう同市に求める訴訟を福島地裁に起こした。  訴状によると、女性と夫は震災後の一昨年3月15日、い...[記事全文

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和解条件の提示求める 川俣の自殺女性遺族賠償訴訟原告に裁判長

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難中に自殺した川俣町山木屋の渡辺はま子さん=当時(58)=の夫幹夫さん(63)ら遺族4人が、東電に約9000万円の損害賠償を求めた訴訟の第5回口頭弁論が30日、福島地裁(潮見直之裁判長)で開かれた。潮見裁判長は、次回...[記事全文

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東電「因果関係が不明確」 双葉病院患者遺族訴訟第1回弁論 請求棄却求める 東京地裁

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難で体調を崩して亡くなったとして、大熊町の双葉病院の男性患者1人の遺族が東電に対して約3300万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が26日、東京地裁(三角比呂裁判長)で開かれた。東電側は請求棄却を求めた上で「原...[記事全文

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東電、請求棄却求める 双葉病院患者ら3人の遺族訴訟 東京地裁第1回弁論

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難で体調を崩して亡くなったとして、大熊町の双葉病院と隣接する系列の介護老人保健施設の患者・入所者合わせて3人の遺族が東電を相手取り1人当たり約3300万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が17日、東京地裁で開か...[記事全文

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(35)命の重さ 弔慰金 法律家の目線 「被害は続いている」 救済策、国に求める声

災害弔慰金制度の資料などを確認する新開さん
 東京電力福島第一原発事故から2年3カ月余りを経過した。廃炉作業は汚染水漏れや機器のトラブルが相次ぎ、依然として安定していない。双葉郡を中心に長期間立ち入ることができない「帰還困難区域」が広範囲に設定された。  災害弔慰金の申し出受け付けはいつまで継...[記事全文

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(34)命の価値 弔慰金 法律家の目線 「天変地異とは違う」 法の未整備にいら立ち

災害弔慰金の支給等に関する法律をとじ込んだ新開さんのファイル。原発事故に適用することに納得できない思いが募る
 福島市松木町の法律事務所。弁護士の新開文雄さん(61)は東京電力福島第一原発事故後、行政が遺族に対し、弔慰を示す災害関連死制度にぼんやりとした違和感を感じてきた。制度が地震や津波による被害を対象にしているためだ。  原発事故から2年3カ月余。不自由...[記事全文

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(33)命の重さ 弔慰金 行政の対応 認定審査で意見衝突 因果関係の見極め困難に

ある自治体が審査委員会の開催に使っている会議室。原発事故による避難と死因との因果関係の見極めは時間がたつにつれ難しくなっている
 県内のある自治体の審査委員の男性弁護士は今年6月上旬、遺族が提出した書類の内容を思い起こし、重い口を開いた。「情報が足りないんだ。判断が難しくなっている」。東京電力福島第一原発事故後、自治体から審査委員になるよう要請された。「地元に密着した法律の専...[記事全文

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(32)命の重さ 弔慰金 行政の対応 長期避難増える申請 認定作業は市町村任せ

災害弔慰金の申し出や相談を受け付ける南相馬市の窓口。社会福祉課の職員が対応に当たる
 南相馬市は東京電力福島第一原発事故によって、南部が警戒区域などの避難区域となった。  避難区域の再編から1年2カ月となった今年6月上旬。本来であれば相馬野馬追を控え、活気にあふれている時期だ。人影まばらな小高区は原発事故の影響を特に色濃く残す。  ...[記事全文

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(31) 命の重さ 弔慰金 行政の対応 滞った支給重い責任 不認定には独自見舞金

町総務課の機能が入る町保健センター。遺族から原発事故関連死の相談が相次ぐ
 東京電力福島第一原発事故から2年余りが過ぎた今年4月17日、川俣町はようやく遺族から災害関連死認定に伴う弔慰金の申し出の受け付けを始めた。  町保健センター内に移転している町総務課には連日、相談が寄せられる。「対応が遅くなりました」。窓口に立つ職員...[記事全文

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(30) 命の重さ 弔慰金 行政の対応 「県の通知」見落とす 2年放置に厳しい視線

町役場機能が入る町保健センターで業務に当たる高橋さん
 川俣町は東日本大震災で庁舎が壊れ、町保健センターなどに役場機能を移している。  6月上旬、蒸し暑いセンターの1室。町総務課長の高橋清美さん(58)は書類に目を落とした。町が5日に委嘱したばかりの町災害弔慰金支給審査委員会の委員名簿だ。「やっと動き出...[記事全文

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(29) 命の重さ 弔慰金 苦悩する遺族 不手際にも謝罪なし 町の対応に不信感募る

借り上げ住宅の窓から外の風景を見詰める渡辺さん。山木屋に帰れず、苦しい避難生活が続く
 川俣町山木屋から福島市に避難している無職渡辺彦巳(ひこみ)さん(60)は今年4月中旬、母親の看病を続けていた。9カ月ほど前、町内の介護福祉施設から同市の高齢者マンションに転居した母マチさん=当時(86)=は体調を崩し、市内の病院に入院した。  4月...[記事全文

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(28) 命の重さ 弔慰金 苦悩する遺族 認定、市町村に差 「同じ避難区域なのに」

川俣町災害対策本部があった町保健センター。事故直後は避難中の死を災害弔慰金の対象外とした
 川俣町山木屋の無職渡辺彦巳(ひこみ)さん(60)が福島市の避難先に腰を落ち着けて50日ほどたった平成23年7月中旬。2カ月ほど前に死去した父の義亥(よしい)さん=当時(87)=の災害弔慰金の申し出をするため、川俣町の災害対策本部がある町保健センター...[記事全文

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(27) 命の重さ 弔慰金 苦悩する遺族 避難「間違っていたか」 自責の念日に日に強く

山木屋で生活していたころの義亥さんとマチさん
 川俣町山木屋の無職渡辺彦巳(ひこみ)さん(60)は、衰弱していく父義亥(よしい)さん=当時(87)=を車に乗せ、埼玉県草加市の入院先から約200キロ離れた自宅に戻った。東京電力福島第一原発事故から約半月が経過した平成23年4月2日だった。「着いたよ...[記事全文

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(26) 命の重さ 弔慰金 苦悩する遺族 申し出まで2年も 避難「対象外」とされ

記入した申し出書に目を落とす渡辺さん
 福島市郊外の7階建てマンション。借り上げ住宅として川俣町山木屋の無職渡辺彦巳(ひこみ)さん(60)一家が引っ越してから2年が経つ。東京電力福島第一原発事故により古里は計画的避難区域に設定された。  原発事故直後の平成23年3月、一時的に避難した。拒...[記事全文

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東電へ1億2500万円賠償提訴 双葉病院患者ら4人の遺族

訴えの内容を説明する新開弁護士(右)=10日、東京・司法記者クラブ
 東京電力福島第一原発事故に伴う避難で体調を崩して亡くなったとして、大熊町の双葉病院と隣接する系列の介護老人保健施設の患者・入所者合わせて4人の遺族15人は10日、東電に対して総額約1億2500万円の賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。司法が原発事...[記事全文

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1億2600万円求め東電提訴 相馬の酪農家遺族「原発事故で夫自殺」

 東京電力福島第一原発事故で将来を悲観して自殺した相馬市の酪農家菅野重清さん=当時(54)=の妻(35)と小学生の息子2人は30日、東電に約1億2600万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。  菅野さんは乳牛約40頭を飼育していたが、事故後...[記事全文

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震災関連死 福島県1383人 全国の半数超、半年で262人増 3月末現在

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴う体調悪化などで亡くなった本県の「震災関連死」の人数は3月末現在、1383人で、全国の2688人に対し51.5%と初めて半数を超えた。復興庁が10日、発表した。発生から1年以上経過して亡くなったのは129人...[記事全文

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独居世帯に声掛け徹底 浪江町仮設自治会長会 孤独死再発防止へ会議 二本松

 東京電力福島第一原発事故で二本松市に避難している浪江町の仮設住宅の男性が4月に孤独死した問題を受け、仮設住宅の自治会長会は7日、市内の浪江町役場で再発防止に向けた会議を開いた。独居世帯への声掛けを徹底することなどを申し合わせた。  熊川勝自治会長会...[記事全文

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川俣町が見舞金40万円 認定されなかった遺族対象

 川俣町は24日までに、東京電力福島第一原発事故後に死亡し、原発事故による震災関連死認定を受けることができなかった避難者の遺族に見舞金40万円を支給する救済制度を開始した。  対象は避難による移動や避難所生活が原因で死亡し、町の原発事故関連死審査会で...[記事全文

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避難で移動平均7回 復興庁、県内35人を分析 最多は16回

 復興庁は29日、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故による避難生活で体調を崩すなどして震災関連死と認定された人のうち、県内で震災発生2年目以降に亡くなった35人について分析した結果を公表した。  35人は避難指示を受けた南相馬、楢葉、富岡、川内、...[記事全文

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南相馬の5高齢者施設入所者 避難後、死亡率2.7倍に

 東京電力福島第一原発事故に伴い避難を余儀なくされた南相馬市の5カ所の高齢者施設で、入所者の原発事故後約1年間の死亡率が、過去5年間の死亡率と比べて約2・7倍に上ることが、東京大大学院医学系研究科国際保健政策学教室の野村周平氏(24)の調査で分かった...[記事全文

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施設入所者の避難計画整備 新年度県、まず特養などで着手 体調悪化や長時間移動対応盛り込む

 東京電力福島第一原発事故に伴い長時間の移動をさせられた高齢者施設で多数の死者が出たことを教訓に、県は平成25年度、大規模災害発生時に、施設に入所する「災害弱者」が被災地外の施設に安全に最短ルートで避難できる態勢を整える。まず、重度の要介護者らが生活...[記事全文

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(25)「母の死で金取り」 思わぬ非難、家族苦悩

はま子さんの遺影に訴訟の経過を報告する幹夫さん
 川俣町山木屋の渡辺はま子さん=享年(57)=の自殺について、福島第一原発の事故を起こした東京電力の責任を追及する夫幹夫さん(62)の闘いの場は法廷に移ることになった。  平成24年春、提訴に向けた準備が本格化した。原告は幹夫さんと長男、次男、長女の...[記事全文

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(24)「因果関係」を確信 死の償い、遺影に誓う

川俣町の仮設住宅で裁判資料を読む幹夫さん
 「はま子は原発事故で精神的な病気になって自殺したんだよ」  渡辺幹夫さん(62)は東京電力福島第一原発の事故によって、川俣町山木屋の自宅から福島市小倉寺に避難してからの妻はま子さん=享年(57)=の衰退ぶりを思い起こし、そう確信している。  原発事...[記事全文

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(23)自ら火を付けた妻 死者には書類届かず

はま子さんが自殺した焼却場。奥に自宅が見える
 「はま子、はま子」。渡辺幹夫さん(62)は川俣町山木屋の自宅敷地で自殺を図った妻はま子さん=享年(57)=を見つけ、叫んだ。平成23年7月1日午前7時ごろだった。  東京電力福島第一原発事故による避難でふさぎ込んでいた妻を励まそうと前日、2人で計画...[記事全文

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(22)自宅も職場も失い 「山木屋に帰りてえ」

はま子さんが自殺する前日に一時帰宅した山木屋の自宅
 計画的避難区域に指定された川俣町山木屋から福島市小倉寺に避難した渡辺はま子さん=享年(57)=にとっては、初めてのアパート暮らしだった。  「話し声がでかい」。はま子さんは何度も夫の幹夫さん(62)に注意した。八部屋あった山木屋の自宅と比べるとアパ...[記事全文

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(21)妻の自殺責任問う 東電の反論に悔しさ

第3回口頭弁論に出廷するため福島地裁に入る幹夫さん=2月26日
 東京電力福島第一原発の事故は多くの人々から夢や未来を奪った。避難生活に将来を悲観して自ら命を絶った人もいる。彼らはどんな気持ちで自殺を選んだのか。残された家族は何を思うのか。    ◇  ◇  2月26日、福島地裁。川俣町山木屋の渡辺はま子さん=享...[記事全文

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(20)混乱の中2人の死 避難の責任はどこに

ノリさんと守さんの遺影が並ぶ仏壇に手を合わせる八重子さん
 原発事故で双葉町から運ばれた避難の末、白河市の白河厚生総合病院に入った藤田ノリさん=当時(90)=は、4月になると病院側から退院を求められた。19日に矢祭町の高齢者施設に入所したが翌日、肺炎を再発して体調が急変、茨城県常陸太田市の病院に移った。  ...[記事全文

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(19)母思いの夫が急死 65歳「心配重なった」

ノリさんが戻ることのなかった南相馬市鹿島区の自宅
 南相馬市の藤田八重子さん(58)、守さん=当時(65)=夫妻が避難先の山形市からたどり着いた白河市の白河厚生総合病院に、行方が分からなかった母藤田ノリさん=当時(90)=はいた。  顔色は良く、受け答えもはっきりしていた。だが、タオル1枚も自分の持...[記事全文

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(18)義母救出テレビに 「どうしてそこに...」

自宅で手仕事をする元気なころの藤田ノリさん
 東日本大震災から2日後の3月13日、津波が目前まで迫った南相馬市鹿島区南屋形の自宅で、藤田八重子さん(58)は自家発電でようやくついたテレビに見入っていた。ニュースの映像は双葉町の双葉高グラウンドで自衛隊によって救出される人々を映していた。  その...[記事全文

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(17)避難の母みとれず 心に残った自責の念

元気だったころの益子さんの写真を広げる和子さん。震災1カ月前には84歳の誕生日を祝っていた
 避難先の福島市で命を落とした母小黒益子さん=当時(84)=を、娘の岩本和子さん(62)はみとることができなかった。そんなに死期が差し迫っているとは想像していなかった。双葉町の自宅に必要なものを取りに戻り、避難先の栃木県那須塩原市に運んだ2日の間に容...[記事全文

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(16)廊下のベッドに母 過酷な移動、衰弱の末

益子さんの遺影に手を合わせる和子さん。老人ホームからは避難しないと思っていた
 東京電力福島第一原発に刻一刻と危機が迫っていた。小黒益子さん=当時(84)=を荷台に乗せた自衛隊のジープ型の車が双葉町の特別養護老人ホーム「せんだん」を出たのは12日午後3時ごろ。受け入れ先の福島市の福島高体育館に着いたのは午後11時半ごろだった。...[記事全文

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(15)遺骨せめて双葉に 母の無念悔しさ募る

双葉町の自宅に1人で暮らしていたころのハツミさん。庭いじりが好きだった=平成21年
 平成23年11月3日。山本ハツミさんは、長男が住む埼玉県行田市内の総合病院で亡くなった。東京電力福島第一原発事故のため、入所していた双葉町の特別養護老人ホームせんだんから県内を転々とし、東京都練馬区の娘の篠美恵子さん(65)方に避難した末の102歳...[記事全文

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広野の2遺族、東電と和解

 東京電力福島第一原発事故で避難を強いられて死亡した、いわゆる「原発事故関連死」について、東電は6日までに、政府の原子力損害賠償紛争解決センターに和解仲介の申し立てがあった2件で死亡慰謝料などを遺族に支払う和解案を受諾していたこと分かった。  これま...[記事全文

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(14)限界の中見えた幻 「葬式やってもらった」

双葉町で暮らしていたころのハツミさん。100歳を迎え、当時の井戸川克隆町長から賀寿を受けた=平成21年4月11日
 「お水をきちんと飲むんですよ」。郡山市の郡山養護学校で山本ハツミさん=当時101歳=を見送る双葉町の特別養護老人ホームせんだんの職員は、ハツミさんにペットボトルの水とおにぎりを持たせた。避難をともにした親類の入所者も見送りに出て来て「おめぇは(家族...[記事全文

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(13)迎えの娘に「おばけ」 極限状態 母の"異変"

美恵子さん(右)は手の届く所にハツミさんの写真を置いている
 母の山本ハツミさん=当時101歳=を預けた都内の総合病院から練馬区の自宅に向かう車中。篠美恵子さん(65)は男性医師の言葉が頭から離れなかった。「被ばくしている人は診察したくない」。予想もしていなかった差別の言葉は脳裏にこびり付いてしまった。  4...[記事全文

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(12)失望から強い憤りへ 医師対応に募る不信

ハツミさんが入院した都内の総合病院。医師は「引き取りに来ないなんてことはないですよね」と念を押した
 このままでは病院をたらい回しにされかねない。「東京に母を避難させたのに、こんなことで死なせるわけにはいかない」。東京都練馬区の篠美恵子さん(65)は、郡山市の避難先から引き取った母・山本ハツミさん=当時101歳=の診療を渋る医師をなじった。  「診...[記事全文

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(11)102歳の母「診察拒否」 被ばくを疑った医師

ハツミさんが救急搬送された都内の総合病院。医師は診察を拒否した
 東京電力福島第一原発事故で施設からの避難を強いられたお年寄りは、県内外の病院や施設などで次々に命を落としていった。1月までにその数は520人に及ぶ。避難先を転々とする中、体調を悪化させ死期を早めた。東京の病院で被ばくを疑われ、一時は診察を拒否された...[記事全文

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長期避難 死期早める 高齢者施設せんだん(双葉)36人死亡 体調悪化、心労重なり

せんだんの玄関先には避難当時のままベッドや車いすが残されている=2月撮影
 東京電力福島第一原発事故の避難で、死者数が平常時を大きく上回った浜通りなどの34高齢者施設のうち双葉町の高齢者施設「せんだん」では、利用者88人の4割超に当たる36人が1年半余りで亡くなっていた。「せんだん」は第一原発から約3.5キロ。切迫した状況...[記事全文

カテゴリー:原発事故関連死

死亡率震災前の2・4倍 特養施設などで増える

 東京電力福島第一原発事故で避難を強いられた県内の特別養護老人ホームや介護老人保健施設など34高齢者施設の事故当時の入所者1766人のうち、1月1日現在で約30%の520人が死亡したことが1日、県のまとめで分かった。34施設では震災前と比べて、死亡率...[記事全文

カテゴリー:原発事故関連死

識者の目 慰謝料交通事故基準に疑問 弁護士 新開文雄さん

 大熊町の双葉病院から避難した患者が死亡した原発事故関連死訴訟の原告代理人に就く新開文雄弁護士(61)=福島市=に損害賠償を求める方法や今後の動きなどを聞いた。  −原発事故関連死の定義をどのように考えているか。  「原発事故に起因して死亡した全ての...[記事全文

カテゴリー:震災から2年

遺族自責の念募る

妻の広美さんとの思い出が詰まった自宅前でたたずむ高橋さん=昨年11月11日、飯舘村
 「慌ただしい避難により家族の健康に目配りできなかった」  「1日も早く墓石を作ってあげたい」  生活環境が変化することに伴い、ストレスを抱えたり、体調を崩したりして命を落とす「原発事故関連死」。月日が流れても遺族の悲しみが薄れることはない。今も自責...[記事全文

カテゴリー:震災から2年

続く原発事故関連死 重い精神的負担 帰還への希望揺れる

降りしきる雪に仮設住宅の除雪作業に追われる住民=福島市、1月
 東京電力福島第一原発事故により住み慣れた古里を追われ、仮設住宅や借り上げ住宅で避難生活を送る被災者。特に仮設住宅は高齢者の入居が多いとされ、激変した生活環境になじめないケースもあるという。震災直後に抱いた帰還への希望は、「諦め」とのはざまで揺れてい...[記事全文

カテゴリー:震災から2年

郡山から避難、孤独死 東京49歳男性、死後1カ月

郡山市から避難していた男性が孤独死した東雲住宅
 東京電力福島第一原発事故で、郡山市から東京都江東区の国家公務員宿舎「東雲(しののめ)住宅」に自主避難していた1人暮らしの無職男性(49)が孤独死していたことが31日、分かった。遺体は1月5日に見つかり、死後約1カ月が経過していた。  東京都によると...[記事全文

カテゴリー:原発事故関連死

国、県の対策進まず 検証チーム編成未着手復興庁の対応遅れ

 東京電力福島第一原発事故による長期避難に伴う本県の「原発関連死」の対策が進んでいない。平野達男前復興相が明言した関連死の国と県の検証・対策チームの設置はいまだに実現しておらず、関連死を防ぐための対策や工程などは示されていないのが現状だ。復興庁は「緩...[記事全文

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和解仲介申し立て 県中から栃木に避難 70代男性遺族6800万円 解決センター

 東京電力福島第一原発事故に伴い避難して死亡した、いわゆる「原発関連死」で、死亡した県中地方の70代男性の遺族は27日、県弁護士会所属の有志でつくる「ふくしま原発損害賠償弁護団」を通じ、政府の原子力損害賠償紛争解決センターに和解仲介を申し立てた。請...[記事全文

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初の和解 東電、小高の入院女性遺族 紛争センター事例

 東京電力福島第一原発事故に伴い避難を強いられ死亡した、いわゆる「原発関連死」について東電は2012年12月19日までに、政府の原子力損害賠償紛争解決センターに和解仲介の申し立てがあった1件で死亡慰謝料1200万円を遺族に支払う和解案を受諾していたこ...[記事全文

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遺族ら東電提訴へ 双葉病院の避難患者 11人慰謝料求め

亡くなった正さんの遺影に手を合わせるノリ子さん
 東京電力福島第一原発事故を受けて大熊町の双葉病院から避難している最中に死亡もしくは行方不明となった患者11人の遺族・家族が、2013年2月にも東電に対して1人当たり約2000万円の死亡慰謝料などを求めて東京地裁に集団で提訴する。10日、取材に応じた...[記事全文

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(10)墓に入れない遺骨 「早く安眠させたい」

勇男さんが暮らしていた仮設住宅(手前)。隣には一郎さんが住む
 肺がんを宣告されても、末永勇男さん=享年(79)=は故郷の浪江町に帰る日を目指し、通院治療を続けた。やがて肺の影は消えた。  しかし自宅を離れて1年を迎えたころ、今度は肺に穴が開き、しぼんでしまう肺気胸と診断された。苦しそうな顔で「ぜいぜい」と息切...[記事全文

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(9)混乱の中避難転々 ストレスで体調崩す

勇男さんの仏壇替わりの戸棚。一郎さんが毎日遺影に手を合わせている
 「ストレスがあったに、ちげえねえよ...」  浪江町加倉から二本松市の仮設住宅に避難し、2012年7月3日に亡くなった末永勇男さん=享年(79)=の最期のころの様子を、長男の一郎さん(56)が振り返る。  勇男さんは肺気胸のため郡山市の病院に入院し...[記事全文

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(8)過酷な避難の日々 夫奪われ...「悔しい」

藤田さん夫妻が避難した仮設住宅に今はキミ子さんだけが暮らす=南相馬市鹿島区
 自転車に乗った南相馬市の女性職員が「津波が来ます。避難してください」と必死で叫ぶ姿を覚えている。2011年3月11日、藤田キミ子さん(75)は小高区の自宅近くの知人宅にいた。揺れが収まると、自宅にいた夫常盛さんの元に駆け付けた。  地震や津波で自宅...[記事全文

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(7)突然見舞った不幸 車椅子で通院の日々

常盛さんが20年通い、最期の場所となった南相馬市立総合病院
 福島県南相馬市鹿島区の仮設住宅で80歳の生涯を終えた藤田常盛さんは、浪江町請戸に大工の次男として生まれた。高等小学校卒業後、宮城県塩釜市で船大工をしていた叔父に弟子入り。いわき市小名浜での下積み時代を経て、昭和25年ごろ東京都の造船会社に入社し、漁...[記事全文

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(6)命削った避難生活 認定却下、納得いかず

避難生活の中、亡くなった常盛さんの遺影を見詰めるキミ子さん
 2012年2月3日は朝から冷え込んだ。南相馬市小高区から避難し、鹿島区の仮設住宅で暮らす藤田キミ子さん(75)は、夫の常盛さん(80)=当時=に食欲がないのが気になっていた。朝食はほとんど残した。昼も「いらない」と断り、口数も少ない。  夕飯はしっ...[記事全文

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(5)死亡は事故のため 「認めよ」東電に手紙

家族6人の生活があった高橋さんの自宅。居間は避難当時のままだ=飯舘村
 「本当に逃げるようだったんだよ」  高橋清さん(58)が飯舘村から避難した時の気持ちだ。自宅がある八和木の集落は震災前27世帯あった。昨年9月に妻の広美さんが亡くなってから今年の4月まで高齢者5人が避難先で亡くなった。急いで避難しなければならない地...[記事全文

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(4)怒り煮詰まって 遺骨 今もアパートに

ひっそりと静まり返った地区の様子を見詰める高橋さん=飯舘村
 「福島育ちの女房が、山奥の私の所によく来てくれたなあ。家には寝に帰るようなもんだったから、家のことも、地域のことも任せっきりだった。男はだめだなあー」  妻広美さんを失った高橋清さん(58)が今、口にするのは感謝と自責の言葉ばかりだ。  清さんは2...[記事全文

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(3)再移転心労重なる 消えた家族の未来図

高橋さん一家が昨年5月28日に引っ越してきた県公務員住宅。2カ月半余りで再移転を余儀なくされた=福島市渡利
 飯舘村の高橋清さん(58)一家が村から紹介された福島市渡利の県公務員住宅に身を寄せたのは、計画的避難区域の設定から1カ月余りがたった5月28日だった。  県公務員住宅は6畳1部屋と4畳半2部屋に台所の3K。離れも含め7部屋あった飯舘村の自宅と比べる...[記事全文

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(2)高線量に一家不安 村を離れ避難先転々

時折、自宅に戻るという高橋さん。地震でも自宅におおきな被害はなく、原発のことは頭になかった=飯舘村
 2011年3月11日、飯舘村も大きく揺れた。高橋清さん(58)が勤務する伊達市のリサイクル事業所は業務がストップ。午後4時半すぎ、会社を出た清さんは福島市内にいた長女を拾い飯舘村飯樋字八和木の自宅に帰った。家にいた父と次女は無事。妻の広美さんも村内...[記事全文

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(1)大切な妻奪われた 48歳、避難先で突然

亡き妻の遺影を見詰める高橋さん。1年以上たっても妻を失った悲しみは変わらない
 「3・11」は今も県民の命を奪っている。2012年11月28日現在、県内で津波などによる直接死は1599人、避難の負担などによる震災関連死は1179人。増え続ける震災関連死は岩手、宮城に比べ格段に多い。東京電力福島第一原発事故で強いられた避難による...[記事全文

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