東日本大震災

「連載・原発大難」アーカイブ

再編/小高からの報告(48)賠償の行方不透明 交渉長期化 心配する声も

県内外の避難先から住民が集まった賠償説明会=2月5日、南相馬市民会館
 集団申し立ての参加は全世帯の20%に達している。  東京電力への損害賠償請求で南相馬市小高区の住民は行政区長連合会が中心となって、政府の原子力損害賠償紛争解決センターに集団申し立てしている。行政区が主導する損害賠償請求の計画、実行は県内唯一だ。  ...[記事全文

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再編/小高からの報告(47)従業員の住宅不足難題 再開模索する企業

多くの大手が撤退した中、操業再開を目指すタニコー小高工場
原発事故後、大手事業所は相次いで撤退を表明した。   南相馬市によると、小高区では1650人の雇用が失われたという。  水晶デバイス国内トップメーカーのエプソントヨコム(本社・東京都日野市)は、平成22年4月に保原事業所を統合したばかりだった小高区の...[記事全文

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再編/小高からの報告(46)農業再開に高い壁 冠水、がれき、線量に悩む

南相馬市小高区の沿岸部には冠水した土地が広がっている。かつて豊かな水田だった面影はない
 濁り水に夏草が茂り、コンクリートの破片がのぞく。  かつて一面に水田が広がっていた南相馬市小高区の沿岸部は約767ヘクタールが津波で被災し、このうち約180ヘクタールが現在も冠水したままだ。  沿岸部の農地の多くは干拓地。市内の旧警戒区域に8カ所計...[記事全文

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再編/小高からの報告(45)危ぶまれる本格除染開始 決まらぬ仮置き場

旧警戒区域外の南相馬市原町区の北萱浜にある災害がれきの仮置き場。小高区にも同様の施設が必要になる
 住民の帰還実現の大前提はもちろん除染だ。   南相馬市小高区金谷の居住制限区域にある自営業遠藤裕さん(63)の自宅玄関の放射線量は毎時3.30マイクロシーベルト。「集落の3分の1は帰るつもりだが『住むのは無理』と思っている人もいる。とにかく早く除染...[記事全文

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再編/小高からの報告(44)3カ月...「何も変わらない」 遠い帰還への道

人の営みがない小高の街の中で、道路に崩れた人家を雑草が覆いつつある=13日
 南相馬市小高区と原町区南部が警戒区域から避難指示解除準備区域など3区分に再編されてから16日で3カ月になる。再編直後は多くの住民が足を運んだ。しかし、除染やインフラ復旧が進まず、商店や企業は閉じたままで宿泊もできない街は今、ひっそりとしている。住民...[記事全文

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帰還/川内からの報告(43)新発電事業 活力に 働く場所の確保が大命題

村民に親しまれている「かわうちの湯」。リニューアル計画が進む
 村のシンボルである温泉が体と心を癒やしてくれる。  「久しぶりに入ったけど、やっぱり村のお湯はいいない」。川内村上川内の三瓶トシさん(87)は、避難先から自宅に戻るたびに「かわうちの湯」に足を運ぶ。村や村商工会などが出資する会社「あぶくま川内」が運...[記事全文

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帰還/川内からの報告(42)医療確保で安心を 限られる高齢者受け入れ

再開した診療所で患者に薬を手渡す吉岡さん(右)
 川内村唯一の医療機関にまだ人影は少ない。  村の保健・福祉・医療の複合施設「ゆふね」内にある村立診療所は2日に再開した。内科の受診者は1日当たり平均約10人。震災前に比べると3分の1ほどだ。  村は帰村者が少しでも安心感を持てるよう再開に当たり他の...[記事全文

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帰還/川内からの報告(41)困難抱え営業再開 経営環境激変 悩む事業者

再開した店で商品を陳列する箭内さん夫妻
 なじみの客が待っていてくれたことに感激した。  「避難生活を早く切り上げないと体がなまっちまう」。川内村下川内で食料品や日用品を扱う「とりじ商店」を営んでいた箭内義之さん(63)が再び店を開けたのは今月2日だった。「いやあ、待ってたんだ」。近所に住...[記事全文

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帰還/川内からの報告(40)除染に「数字の壁」 農地、山林 手探りの前進

民家の除染作業は急ピッチで進められているが、限界も感じさせる
 空間放射線量毎時0.23マイクロシーベルト以下。  川内村が復旧計画で示した除染の目標値だ。村内の建設会社などでつくる「村復興事業組合」に委託し、昨秋から作業を始めた。例年にない雪で遅れたが、学校、役場、診療所、教員宿舎に加え、子どもがいる23世帯...[記事全文

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帰還/川内からの報告(39)窓明かり探す日々 復興祈りながら二重生活

村長選で村民は現職の路線を支持した。選挙カーに手を振る有権者=4月12日
 22日の川内村長選で遠藤雄幸村長が三選を果たし、村民は「帰村宣言」を支持した形になった。3月に約300人だった帰村者は3週間で約540人に増えたが、避難先と往復する村民も多い。震災前の生活環境を取り戻すには多くの課題が横たわる。帰村と復興への取り組...[記事全文

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帰還/広野からの報告(38)バス通学に戸惑い 生徒減少...新たな一歩

 長距離通学の負担に保護者の心が揺れる。  いわき市の中央台南小と湯本二中にそれぞれ間借りしている広野小と広野中は、除染や補修が完了する今年の2学期から町内の本校舎に戻る。広野小は今春、83人の児童のうち20人が卒業し、6人の新入児童を迎える。広野中...[記事全文

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帰還/広野からの報告(37)往来増え治安懸念 少ない夜間人口、目届くか

パトロールの途中、住民に防犯への心構えを求める松本さん(右)
 増える交通量が治安面の懸念を拡大させている。  東京電力福島第一原発の復旧工事などのため、広野町の6号国道には朝夕、車が連なる。町が1日に役場機能をいわき市から本庁舎に戻し、今月末に町民への避難指示を解除すれば、住民の行き来も多少増えると予想される...[記事全文

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帰還/広野からの報告(36)患者が待っている 医療の再建望む声強く

いわき市の仮設住宅集会所で往診する小鹿山さん。お年寄りの声を聞き優しく語り掛ける
 自分を待っている患者がいるとあらためて感じた。  広野町には2軒の診療所と病院が1つ、歯科医が2軒あった。そのうちの1軒がJR広野駅前にある馬場医院だ。院長の小鹿山博之さん(55)が診療を再開したのは昨年8月だった。同じ頃に20数キロ離れたいわき市...[記事全文

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帰還/広野からの報告(35) 生産自粛で意欲減 未来信じ 耕地守る人も

 コメ作り再開の日のために除草作業に取り組む芳賀さん
   例年ならトラクターで田起こしの時期だ。  それなのに自分はいわき市の借り上げ住宅でこたつの中。「このままでは土地が荒れてしまう。作物を育て、食べる喜びを味わえないのが本当に悔しい」。震災前まで広野町で30アールほどコシヒカリを作ってきた男性(6...[記事全文

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帰還/広野からの報告(34)戻らぬ受注、人員 工業団地の早期除染期待

誰もいなくなった工場内を見詰める石田さん。にぎやかだったころの面影はない
 震災後、操業を再開したのは15社中12社だ。  広野工業団地は常磐自動車道の広野インターチェンジに隣接する利便地にあり、さまざまな業種の15社が立地して広野町の雇用を支えてきた。  大震災と原発事故で一時は全社が従業員を避難させた。しかし、緊急時...[記事全文

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帰還/広野からの報告(33) 元通りの営業遠く 「帰りたい」が、越せぬ壁

帰還に向けさまざまな思いをめぐらせながら料理店を再開させた坂本さん
 広野町は1日に役場機能を町内に戻し、4月からは町民の帰還に向けた取り組みを本格化させる。しかし、除染や生活の基盤などさまざまな条件が整うかは不透明だ。ある程度整っても、町民が町に戻る決断をする前にはさまざまな不安の壁が立ちふさがる。働く場、医療、安...[記事全文

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苦悩する自治体/飯舘村(32) 帰還まで苦闘続く までいな暮らし復活懸け

除染や帰還について村民との共通理解を深めようと村は昨年、各地で懇談会を開いた=伊達市保原市民センター
  「先が見えない」というコメントは93件だった。  飯舘村が昨年10月に実施した村民アンケートで寄せられた自由意見だ。「早く帰りたい」は45件、「帰りたくない・戻らない」は27件。誰もが不透明な未来に心が揺れている。  大倉地区に住んでいた中井田...[記事全文

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苦悩する自治体/飯舘村(31) 不透明な除染効果 村ブランド再生できるか

草野地区の住宅地で進む除染実証試験
  農地は長泥10.50マイクロシーベルト、蕨平9.52マイクロシーベルト。  今月5日、地上1メートルの数字だ。飯舘村は独自に週1回、20行政区の宅地と農地の放射線量を計測している。原発事故から10カ月経過しても、浪江町と接する村南部の放射線量は高...[記事全文

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苦悩する自治体/飯舘村(30) 遠い学校揺れる心 未来の担い手育成に苦慮

放課後、福島市内に向かうスクールバスに乗り込む飯舘村の児童
  村の将来を担うはずの子どもの数が減った。  飯舘村は幼稚園から中学校まで川俣町の学校などに間借りしている。多くの子どもたちは福島市などの避難先から片道1時間ほどかけてスクールバスで通う。計画的避難により子どもも200人以上が他に移り、残ったのは事...[記事全文

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苦悩する自治体/飯舘村(29) 集いの場 絆を確認 新自治組織づくり 手探り

福島市飯坂町の「いやしの宿いいたて」で知人らと談笑する菅野さん(左)
  この場所に来れば、いっとき寂しさを忘れられる。  福島市飯坂町の温泉街の一角にある「いやしの宿いいたて」。原発事故で分散避難した飯舘村民が集まれる場所として村が昨年9月、休業していた民間の保養施設を借り受けた。村民の利用は無料。25人乗りの村の送...[記事全文

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苦悩する自治体/飯舘村(28) 家族分散 募る孤独 生きているうちに帰れるか

家族と離れ一人で暮らす仮設住宅で、ひ孫の写真を見詰める清水さん
 東京電力福島第一原発事故で計画的避難区域に指定された飯舘村は「2年で帰る」という目標を立て、本格的な除染に取り組もうとしている。村も村民も飯舘村らしい地域や家族の結び付きを大事にしようと懸命だが、放射線や生活環境の変化など困難な現実が立ちはだかる。...[記事全文

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苦悩する自治体/双葉町(27) 町議選、異例尽くし 「どう訴える」困惑する予定者

埼玉支所で行われた町議選の事前審査。投票率は大きく下がるとみられている
 誰も経験したことのない選挙が近づいている。  東日本大震災で延期されていた双葉町議選が県議選と同じ今月10日告示、20日投票で行われる。町民は全国に散らばり、警戒区域である選挙区には有権者が1人もいないという異例の選挙戦となる。  町が埼玉支...[記事全文

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苦悩する自治体/双葉町(26) 「帰らない」傾く心 町と町民つなぐ仕組み必要

アパート近くの公園で大地君とサッカーをする小畑さん夫妻。古里への思いに葛藤が続く
 居間の畳やカーペットにはキノコが生えていた。  双葉町から埼玉県加須市に避難している小畑一彦さん(49)は29日、町内の妻明美さん(44)の実家に一時帰宅した。明美さんの両親と共に車で着いた家の庭は雑草が伸び放題。家具は倒れたまま。室内の至る所に雨...[記事全文

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苦悩する自治体/双葉町(25) 迫られる重い決断 町民の不満どう受け止める

町職員と打ち合わせする井戸川町長。町の将来像提示が求められている
   どこかぶぜんとした表情で報道陣に囲まれていた。  政府が29日、市町村を対象に県庁で開いた除染に伴う汚染廃棄物の中間貯蔵施設設置などに関する説明会に、東京電力福島第一原発が立地する双葉町の井戸川克隆町長(65)も出席していた。感想を聞かれ、「町...[記事全文

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苦悩する自治体/双葉町(24) 組織の力低下懸念 「町に帰る」意識薄れないか

 旧騎西高校内の埼玉支所。組織が分かれ、残る職員にとっても負担は増す感覚になる
   役場が2つになると組織力が落ちるのではないか。  双葉町役場内には、地元を離れて「仮住まい」という厳しい状況に置かれた自治体が、組織と人員を2つに分けたら、さらに行政運営で困難が増すと心配する見方がある。埼玉支所で業務全般を統括する武内裕美総務...[記事全文

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絆探して(23) 支所設置に賛否両論 職員も家族と離れ離れ

福島支所の開所式に臨む職員。大橋課長(前列左)も家族と離れた生活が続く=28日
 すぐ戻れる―と思って古里を離れて200日以上。緊急時避難準備区域が解除されるなど自治体の置かれた状況は少しずつ変化している。一方で仮設住宅などでの不自由な住民生活は固定しつつある。避難自治体で唯一、県外の埼玉県に役場機能を置いた双葉町が28日、郡山...[記事全文

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絆探して(22) 住民思い川内守る 避難続く村の駐在所警察官

避難している住民の要望や不安に応える川内駐在所の渡辺さん(右)=郡山市の仮設住宅
 双葉署川内駐在所の巡査部長、渡辺秀作さん(33)が受け持つ川内村は、村民約3000人のうち、9割強の約2800人が村外に避難している。「村民全員が帰ってくる日のために村を守る」。渡辺さんは人けのない村内でパトロールを欠かさない。  東京電力福島第一...[記事全文

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絆探して(21) 農業信じ前を向く 葛尾村民、三春で帰宅に備え

仮設住宅近くの休耕地を整備する葛尾村民。土に触れる喜びをかみしめる=三春町
 「元の生活に近い場所」「村に戻る準備ができる所」。警戒区域と計画的避難区域に指定されている葛尾村が、村民約1500人の帰還に備えて選んだ場所は、同じ阿武隈山系の三春町だった。  町内の9カ所に仮設住宅440戸を建設した。今月11日には村役場の機能...[記事全文

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絆探して(20) 地域再生へ苦心 楢葉町民いわきに転居加速

いわき市にある楢葉町いわき出張所。お盆期間中も町民が相談や手続きに訪れている
 いわき市のいわき明星大・大学会館にある楢葉町いわき出張所には、お盆にも多くの町民が訪れている。町職員は仮設住宅の鍵や支援物資の引き渡し、借り上げ住宅の相談などの幅広い行政サービスに当たっている。  町内のほぼ全域が立ち入り禁止の警戒区域に指定され、...[記事全文

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絆探して(19) 帰る日へ心結ぶ 避難先に大熊町民憩いの場

大熊町民の憩いの場所となっている「ゆっくりすっぺ」=会津若松市
 全域が立ち入り禁止の警戒区域に指定されている大熊町の中で、東京電力福島第一原発から半径3キロ圏内には、夫沢地区を中心に約310世帯、約850人が暮らしていた。住民は震災と原発事故によって3月11日夜から1度も戻っていない。  国は大熊、双葉両町の...[記事全文

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絆探して(18) 避難者の健康守る 大玉に「富岡町仮診療所」

富岡町の仮設住宅集会所に設けられた仮診療所で診察する堀川さん(右)=大玉村
 大玉村にある富岡町の仮設住宅。その一角の集会所を使う仮診療所が1日、開所した。双葉郡医師会長の井坂晶さん(富岡中央医院院長)と堀川章仁さん(夜の森中央医院院長)が週3日ほど交代で診察している。  「日中は無理して仕事をしないこと」「水分をしっかりと...[記事全文

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絆探して(17) 帰郷まで歴史つなぐ 富岡の4小中校、三春に開設

富岡町の小中学校開設の説明を聞く保護者=郡山市・ビッグパレットふくしま
 児童、生徒の保護者200人余りで埋まった会場は期待と不安が交錯した。10日に郡山市で開かれた富岡町の小中学校開設の説明会。富岡町の庄野冨士男教育長は、夏休み明けから三春町に設ける新しい学校のいきさつを語り、保護者の疑問に答えた。富岡一小、二小、一中...[記事全文

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絆探して(16) 政府は除染徹底を 広野町民「区域解除」に悩む

来店者が求める商品を探すユワさん(右)。広野町の渡辺金物店では工事関係者や町民らが資材や道具を求める
 「放射線のモニタリングと除染を徹底してもらいたい」。政府が9日、決定した緊急時避難準備区域の解除方針に対して、広野町の山田基星町長は注文を付ける。山田町長は6日、郡山市で開かれた細野豪志原発事故担当相と市町村長との意見交換でも強く求めていた。  準...[記事全文

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絆探して(15) 望郷胸に盆踊り 浪江の有志 けいこに励む

おはやしの練習に励む浪江町の有志。盆踊りで絆を確かめ合う
 古里を離れた地で奏でられる盆踊りのおはやしは懐かしさや切なさを誘う。7日、二本松市のあだたら商工会本所の一室で浪江町民十数人が太鼓や笛、歌を響かせた。東日本大震災から5カ月目に当たる11日夜、市内の中心街で開かれる浪江町新町商店会の盆踊りに向けて、...[記事全文

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絆探して(14) 川内の誇り 盆野球 「伝統守る」開成山で開催へ

64回目の盆野球に向け、大会運営などを打ち合わせる実行委員=郡山市・ビッグパレットふくしま
 川内村の少年は毎年8月に村内で開かれる夏季野球大会「盆野球」に憧れる。高校、大学、社会人へと続く"野球人生"のステップとした村民も多い。  今年の実行委員長を務める遠藤拓郎さん(35)は中学時代からほぼ毎年、盆野球に参加し、平成6年の夏の甲子園に...[記事全文

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絆探して(13) いつまでも監督で 来年、35周年大会開きたい...

4カ月ぶりに選手に語り掛ける斎藤さん(右)。一人一人をじっと見詰めた
 「3月11日」が普段通りに過ぎていれば、双葉町スポーツ少年野球クラブは、翌日から楢葉町で開かれる南双葉学童野球選手権大会に出場していたはずだった。  震災と原発事故から間もなく5カ月がたつ。「離れ離れになったメンバー33人や、保護者を片時も忘れたこ...[記事全文

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絆探して(12) 一瞬の夏涙の別れ 少年野球、いつかまた双葉で

4カ月ぶりに再会して試合に向かうメンバー=会津若松市
 双葉町スポーツ少年野球クラブ監督、斎藤恒光さん(60)が避難している福島市のアパートに1通の手紙が届いた。  震災と原発事故で離れ離れになった選手は斎藤さんの呼び掛けでチームを再編成し、会津若松市で先月、開かれた少年野球大会に出場した。手紙の差出人...[記事全文

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絆探して(11) 役場どこに置く 県内移転で揺れる双葉町

 「いわき市に転入を希望する町民が増える可能性がある」。双葉町の井戸川克隆町長は1日、いわき市と双葉郡の首長との懇談会で、避難した町民の教育や医療、雇用への協力を市に要請した。  双葉町は原発事故によって立ち入り禁止の警戒区域に指定された。全町民約7...[記事全文

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放射線との戦い(10) 迫り来る「数字」 ホットスポット次々判明

特定避難勧奨地点の指定をめぐって伊達市霊山町の小国地区で切実な話し合いが行われた=5日、小国小
        ホットスポットをめぐる動きが拡大している。  原発事故後、放射線量の調査が進むにつれ当初、避難が指示された区域以外にも局地的に高い値を示す場所があることが分かってきた。伊達市の一部世帯は特定避難勧奨地点に指定され、南相馬市やいわき市な...[記事全文

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放射線との戦い(9) 暫定基準値って何 評価以前の設定に不安

 南相馬市からの肉用牛の出荷は止まったまま。「少しなら心配ない」と言われても消費者の不安は消えない
       食品の暫定基準値はなぜ「暫定」なのか。  福島市鎌田の主婦(43)は心の中に割り切れない疑問を抱えながら日々スーパーで手に取るのは県外産の野菜だ。  大震災で市内全域が断水した。もちろん自宅も。3月15日に復旧した時は水のありがたみ...[記事全文

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放射線との戦い(8) 安心派か慎重派か 専門家の言説に揺れる

専門家として放射線の影響について語る山下教授
     異例ともいえる意見の発信だった。  6月23日、長崎大の片峰茂学長は「福島県における放射線健康リスク管理活動について」と題するメッセージを発表した。  本県の放射線健康リスク管理アドバイザーを務める長崎大の山下俊一教授を一部の民間団...[記事全文

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放射線との戦い(7) 原爆の経験生かす 広島、長崎と違う難しさも

原医研の調査内容などを説明する神谷所長。「広島」が「福島」に向ける思いを語る
     「広島」が「福島」に向ける目はほかとは少し違う。  広島市のタクシー運転手小田恭生さん(60)は、毎日必ず東京電力福島第一原発事故の新聞記事に目を通すという。「人ごとに思えなくてね。自分らには原爆という不幸な歴史があったから。広島県民は...[記事全文

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放射線との戦い(6) 「健康」どう守る 長期の県民調査に課題も

猪苗代町の避難所で県の担当者から調査の問診票の説明を受ける飯舘村民=6月30日
     県民健康管理調査の詳細をまだ多くの県民は知らない。  県は新聞広告などで調査の概要を説明し、被ばく量の推計に必要な「いつ」「どこに」「どのくらい居たか」などの行動記録を記憶が薄れないうちに書き起こしておくよう求めている。  先行調査の対...[記事全文

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放射線との戦い(5) 内部被ばくあるか 鈍い行政の対応に不満も

放医研で行われたホールボディーカウンターによる検査の様子。写真は職員=6月27日
    内部被ばくは外部被ばくより危険とみる研究者がいる。  外部被ばくは放射線量の高い場所を避ければ減らせるが、内部被ばくは呼吸や食物として体内に入った放射性物質が直接臓器などに影響を与えるため危険度が大きいのだという。  チェルノブイリ原発事...[記事全文

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放射線との戦い(4) 被ばく量知りたい 積算線量計の配布広がる

川俣町の児童生徒に配布されたガラスバッジは首に下げられるようになっている
    そもそも自分はどのくらい被ばくしているのか。  県民の多くが抱く疑問だ。被ばくには体に付着したり地表に落下したりした放射性物質が発する放射線を体外から浴びる外部被ばくと、呼吸や汚染された食品を通して体内に取り込まれた放射性物質による内部被ば...[記事全文

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放射線との戦い(3) 責任感じながら 古里で住民と除染に挑む

原子力に携わってきた責任を感じながら伊達市で除染を支援する田中さん(右端)
     除染の助言者はかつて原子力研究、行政の中枢にいた。  伊達市が3日に始めた「除染プロジェクト」でアドバイザーに就いたのは、元内閣府原子力委員長代理・田中俊一さん(66)だ。  初日は市内保原町の富成小で住民と共に校舎の洗浄などに取り組んだ。...[記事全文

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放射線との戦い(2) 除染 自分たちで とどまるため悩み、動く

パセオ通りで街路樹の根元の土を取り除く商店主ら=6月22日
     3月の売り上げは前年の半分だった。  震災から100日以上たっても客足は戻らない。福島市のパセオ通りを歩く人はまばらだ。陶器店を営む岡崎俊資さん(67)は放射線を気にして出歩く人が減ったのではないかと感じている。  創業60年余り。細やかな...[記事全文

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放射線との戦い(1) 後悔したくない わが子と「県外脱出」探る母

広瀬さんの講演会の後、避難・疎開の相談コーナーには情報を求める母親らが並んだ
 3・11以前の福島はもうない。地震、津波、さらに原発事故という例のない震災は、県民にこれまでとは異なる価値観や考え方を強いている。放射線の恐怖、漂流する住民と自治体、手探りの補償交渉...。県民は国や東京電力という巨大組織、世の中の風評などと向き合...[記事全文

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