ふくしま産業賞特集

【特別賞】三義漆器店(会津若松) 伝統を守り販路拡大

会津塗の出来栄えを確認する曽根社長

 会津塗の伝統を重んじながら生活に不可欠とされるよう、現代のライフスタイルに合わせた機能性の高い漆器を供給して販売を安定させ、伝統技術を継承している。東日本大震災時に避難者に使ってもらおうと器の提供を申し出たが、「水不足で洗えない」と断られたのを教訓に、環境に配慮した商品開発に着手した。水と洗剤をあまり使わなくても汚れが落ちやすい塗料や器を国内大手メーカーと共同で開発した。
 震災前から続けていたヨーロッパでの市場開拓は、東京電力福島第一原発事故による風評の影響で一時中断した。新たな市場として米国の見本市に5年連続で参加して海外で認められ、ニューヨーク近代美術館の売店に商品が並んだ。国内大手スーパーにも販路を広げた。
 昨年、会津若松市内に工場を建てて生産力を上げた。一つ一つ手作業で仕上げるため大量生産はできないが、量販店などを中心に売り上げを順調に伸ばしている。既に生産量は前年比の2割増となっており、生産が追い付かず注文を控えるか検討している。今年はさらに市内に新工場を着工し、社員も増員する予定だ。
 曽根佳弘社長(52)は「好調の波に慢心せず、顧客が喜ぶ工夫を社員一丸で考えていく。全員が同じ気持ちに自然となる風土を会社の中に育てていきたい」と話している。

■メモ
▽創  業=昭和10年
▽社  長=曽根佳弘
▽従業員数=56人
▽住  所=会津若松市門田町一ノ堰字土手外1998の3
▽電話番号=0242(27)3456

カテゴリー:晴れの受賞社・団体(第2回)

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