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J3開幕直前 福島Uの挑戦(上) 戦力 「勝ちたい」思い前面に 競争で士気高まる

昨年の雪辱を誓い、練習する石堂選手(手前)。戦力を高め、サポーターと勝利の喜びを分かち合うことが目標だ

 サッカーJ3に今季から参戦する福島ユナイテッドFC(福島U)の選手は、初のJリーグ挑戦に闘志を燃やしている。これまで東日本大震災、東京電力福島第一原発事故からの本県復興の象徴として戦ってきた。Jの舞台でどう戦い、県民を元気づけるか-。福島の再生を後押しする活躍に期待が高まる。9日のリーグ開幕直前のチームを追う。
 昨年はスタンドに足を運んでくれたファンになかなか勝利を届けられず、悔しさでいっぱいだった。「今年こそはサポーターと勝利の喜びを存分に分かち合いたい」。今季、新たに主将に就いた石堂和人選手(31)は自分自身に誓った。
 平成23年1月に福島Uに入団して2カ月後に震災と原発事故が起きた。東京から居を移したばかりの福島市内も地震の被害に見舞われ、原発事故の放射線の不安が広がった。
 練習場所も確保できず、チームを離れる選手が相次いだ。市内の十六沼公園体育館の避難所でボランティアに加わった。こんな状況でこれからも福島でサッカーを続けていいのか-。自問自答を繰り返した。しかし、避難所で開かれたサッカー教室で、苦しい状況にも負けない子どもの笑顔に接して決心した。「自分にはサッカーしかない。福島でサッカーを続ける」
 チームは県民の復興への願いを背負って奮闘したが、結果が伴わない。昨季、日本フットボールリーグ(JFL)でチームは8勝16敗10分け、リーグ18チーム中14位と低迷。ホーム戦で連敗し、下位チーム相手に勝ち点を取りこぼした。
 石堂選手は基本技術が十分に定着していないことから生まれる詰めの甘さがあったと振り返る。ただ、それ以上に大事な局面での勝ちたいと思う気持ちがまだまだ相手に負けていたと思った。「チームを変えなくては」。練習時から全力プレーと、誰よりも大きな声を出すことを心掛け、常にチーム内の緊張感を高める努力をした。
 チームは今季、ユースの日本代表経験者を含め若手中心に選手11人を補強し、大幅なてこ入れをした。ポジション争いが高まる中、J3では試合中の選手交代枠がJFL時代の3人から5人に増え、選手の入れ替わりが多くなる。栗原圭介監督(40)は、複数のポジションをこなせる選手を育成し、既存のポジションにとらわれずに柔軟に選手を起用する方針を示す。
 石堂選手もレギュラーは確約されていない。生き残りを懸け、大学時代以来となるFWに挑戦中だ。自身は埼玉県出身。人柄が温かく、美しい自然に囲まれている福島が大好きになった。在籍中に選手としての力を全て出し切り、福島Uに骨をうずめる覚悟だ。チーム内競争で選手の士気は高まっている。自分も若い選手に負けてはいられない。「体力の限界まで走り抜く。気持ちを前面に押し出すプレーで県民に感動を届ける」と約束した。


■9日、東京で開幕戦
 福島Uは9日、東京都の味の素フィールド西が丘でAC長野パルセイロと開幕戦を戦う。ホーム開幕戦は16日に行われ、福島市のとうほう・みんなのスタジアム(あづま陸上競技場)でグルージャ盛岡と対戦する。

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