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【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第7部 森と生きる(53・完) 知恵出し合う時 長い年月かけて前へ
(2022/06/21 10:20)
森や山に生きる動物を捕獲するマタギの猪俣昭夫さん(71)=金山町=は長年、山のありようを見守ってきた。「人間と森林は切 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第7部 森と生きる(52) 基準値の検証必要 安全性の理解醸成を
(2022/06/20 10:10)
超党派の県議でつくる森林・林業活性化推進県議会議員連盟の満山喜一会長(70)=自民、白河市・西白河郡=は野生キノコや山 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第7部 森と生きる(51) 未来に向け投資を 再生と販路拡大両輪
(2022/06/19 14:17)
東京電力福島第一原発事故発生から11年が過ぎても、県内の森林を取り巻く状況は厳しいままだ。生活の糧になり、安らぎの場で … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第6部 文化(50) 芸術で距離縮める 「親近感取り戻して」
(2022/06/04 10:20)
森林は住民の暮らしの糧になるだけでなく、心の安らぎも与えている。東京電力福島第一原発事故で傷ついた森林文化を、芸術を通 … -
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【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第6部 文化(49) 学びの姿見られず 手入れされない遺跡
(2022/06/03 09:17)
東京電力福島第一原発事故に伴い全町避難が続く双葉町の山林には、地域の歴史や人々の暮らしを伝える遺跡が点在している。中に … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第6部 文化(48) 風評への懸念一因 暮らしの風景失った
(2022/06/02 09:15)
東京電力福島第一原発事故発生後、川内村で炭焼きを再開した住民は数年で木炭作りをやめてしまった。山や森の放射線への不安や … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第6部 文化(47) 炭焼きの伝統衰退 かつて生産量日本一
(2022/06/01 09:29)
川内村には大正時代から、豊かな森林資源を生かした炭焼きの伝統が根付いていた。昭和初期に木炭の生産量が日本一になるなど一 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第6部 文化(46) 神社を麓に移築へ よりどころ取り戻す
(2022/05/31 09:37)
飯舘村比曽地区の葉山山頂にある羽山神社は住民の信仰を集め、民俗芸能「比曽の三匹獅子」が奉納されていた。しかし、東京電力 … -
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【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第6部 文化(45) 獅子舞奉納できず 「伝統守らなくては」
(2022/05/30 10:30)
飯舘村比曽地区の葉山山頂にある羽山神社では、地区に伝わる民俗芸能「比曽の三匹獅子」がかつて奉納されていた。山の恵みに感 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第6部 文化(44) 失われた信仰の場 山頂の神社人影なく
(2022/05/29 11:00)
東京電力福島第一原発事故は、豊かな森林に由来する県内の文化にも多大な影響をもたらした。山林の除染が進まず、信仰や民俗芸 … -
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【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第5部 山の恵み(43) タケノコの山守る 出荷できる日のため
(2022/05/13 09:38)
福島県福島市山口の山あいに手入れの行き届いた竹林が広がる。地面からは無数のタケノコが顔を出す。東京電力福島第一原発事故 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第5部 山の恵み(42) 原木林再生に20年 「時間かかりすぎだ」
(2022/05/12 16:05)
東京電力福島第一原発事故の影響で荒廃した県内のシイタケ原木林のうち、林野庁と県は当面の再生すべき面積について5000ヘ … -
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【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第5部 山の恵み(41) 実情に即し運用を 対象を限定して管理
(2022/05/11 10:30)
食品中の放射性セシウム濃度は食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)で厳格に管理されている。県内では野生キノコ … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第5部 山の恵み(40) 基準他国より厳格 合理性の検証求める
(2022/05/10 11:30)
食品中の放射性セシウム濃度の基準値は食品衛生法で1キロ当たり100ベクレルに設定されている。政府は2011(平成23) … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第5部 山の恵み(39) 解除要件の壁高く 「改善できないのか」
(2022/05/07 13:46)
東京電力福島第一原発事故発生に伴う野生キノコの出荷制限が県内の大半の市町村で続いている要因の一つに、解除要件の壁の高さ … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第5部 山の恵み(38) 影響多方面に及ぶ 経済、暮らし、文化に
(2022/05/06 11:10)
東京電力福島第一原発事故に伴う野生キノコや山菜の出荷制限は、農林業だけでなく、地域経済や観光、暮らし、文化などにも影響 … -
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【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第5部 山の恵み(37) 産地消滅する恐れ 出荷農家数人だけに
(2022/05/04 10:00)
川俣町でタラノメを生産している黒江績(いさお)さん(57)は東京電力福島第一原発事故発生後、風評による県産農産物の価格 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第5部 山の恵み(36) タラノメ農家苦境 風評で価格低迷続く
(2022/05/03 09:49)
川俣町中心部から東へ車で約15分。山あいの道を進むと、下追戸地区が見えてくる。「福島の山菜の品質は日本一。自信はあるけ … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第5部 山の恵み(35) 戻らない売り上げ 「どれだけ壊すのか」
(2022/05/02 10:17)
下郷町にある大内宿三沢屋は東京電力福島第一原発事故発生後、出荷制限の影響で地場産の野生キノコを用いた料理を提供できなく … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第5部 山の恵み(34) 誇り奪われたまま 野生キノコ今も制限
(2022/05/01 10:00)
東京電力福島第一原発事故は、県民から山の恵みを奪った。原発事故発生前、野生キノコや山菜などは食卓を彩り、身近な存在だっ … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害(33) 進まない食材利用 「食べて供養したい」
(2022/04/23 11:00)
県内で捕獲された野生動物は埋設や焼却などで処分されている。東京電力福島第一原発事故の影響で、食材としての資源利用は進ん … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害(32) 動物との共生図る 住民が積極的関与を
(2022/04/22 10:40)
東京電力福島第一原発事故により、県土の一部で人の立ち入りが制限された上、野生動物の捕獲数は増え続けている。住民はどう向 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害(31) 情報一元化の動き 「宝の山」対策に活用
(2022/04/21 09:46)
森や山に生息する野生動物は市町村を選んでいるわけではない。東京電力福島第一原発事故発生後、浜通りの市町村で個別に行われ … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害(30) 大学の研究活発化 ドローンで撮影、調査
(2022/04/20 11:40)
東京電力福島第一原発事故発生後、国内の大学が被災地の鳥獣対策に取り組むようになった。浜通りで失われた産業基盤の回復を目 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害(29) 生息域拡大の恐れ イノシシ被害半数超
(2022/04/19 10:50)
東京電力福島第一原発事故に伴う避難区域から、野生動物が生息域を広げている恐れがある。県や市町村は警戒感を強めている。 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害(28) 広域的な対策必要 山や森境界をまたぐ
(2022/04/17 17:18)
「うーん。いないですね」。三月上旬、南相馬市と浪江町の境界付近で軽ワゴン車を走らせながら、県避難地域鳥獣対策支援員の石 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害(27) 実態把握難しく 動物とすみ分け図る
(2022/04/16 11:00)
東京電力福島第一原発事故の帰還困難区域は南相馬、富岡、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘の7市町村の337平方キロに設定され … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害(26) 数時間かけ古里に 体力的な負担大きく
(2022/04/15 10:10)
2月下旬、大熊町でわなを仕掛けた場所を見回っていた町有害鳥獣捕獲隊の元にアライグマが捕獲されたという情報が入った。町西 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害(25) 捕獲隊懸命に活動 山の中事故のリスク
(2022/04/14 18:00)
東京電力福島第一原発事故の避難指示が解除された地域では、住民の帰還が進み、民家や田畑を荒らす鳥獣への対策は不可欠な状況 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害(24) 人の圧力消え侵入 いまだイノシシ目撃
(2022/04/13 12:02)
東京電力福島第一原発事故は、森や山に生息している野生動物と人間の生活圏を分けていた境界線を乱した。放射線量が高く、居住 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第4部 鳥獣被害 (23) 帰還阻む一因に 「気持ちなえてくる」
(2022/04/12 10:00)
東京電力福島第一原発事故発生後、住民が避難した地域などを中心に鳥獣被害が続いている。森に宿っていた野生動物が、人の営み … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第3部 除染(22) 整備の森憩いの場 「花や木を植えたい」
(2022/03/05 10:43)
五十九世帯が暮らす会津美里町の吹上台住宅団地。団地の北東には森が広がる。この森は里山再生事業の森林整備で生まれ変わった … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第3部 除染(21) 法整備求める声 環境回復「国の責任」
(2022/03/04 10:29)
今春から特定復興再生拠点区域(復興拠点)をはじめとする帰還困難区域の避難指示解除が本格的に始まる。復興拠点外の対応も決 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第3部 除染(20) 除染の議論が停滞 「感覚のずれ」大きく
(2022/03/03 10:24)
「生活圏への放射性物質の流出は確認されなかった」「堆積した葉などの除去で土砂流出や樹木への悪影響のおそれがある」。政府 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第3部 除染(19) 国の基準高い障壁 「元の状態に戻して」
(2022/02/28 18:02)
東京電力福島第一原発事故で打撃を受けた森林環境の回復に向けた里山再生事業は、除染、森林整備、放射線量測定の中から二つか … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第3部 除染(18) 財源の確保 不安視 「順番待ち」で進まず
(2022/02/27 12:31)
二〇二一(令和三)年度から里山再生事業が始まった飯舘村小宮地区の野手上(のてがみ)山(標高六二八メートル)は、うつくし … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第3部 除染(17) 傾斜地の作業困難 「技術の開発進めて」
(2022/02/24 11:30)
飯舘村深谷地区にある村民の森「あいの沢」は、広大な敷地にため池やキャンプ場、自然体験学習館などを備える。「愛」をテーマ … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第3部 除染(16) 安心には程遠い 「周辺一帯の除染を」
(2022/02/23 12:57)
川俣町山木屋地区にある「第二親子の森」は、山木屋小緑の少年団の主な活動拠点だった。少年団は豊富な自然資源を生かした先進 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第3部 除染(15) 子ども活動戻らず 事業後も「入れない」
(2022/02/22 10:18)
東京電力福島第一原発事故は古里の森林に深刻な影響を及ぼした。事故から間もなく十一年になる今も、森林の除染はほとんど手が … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第2部・林業(14) 山の暮らしを再び 「150年」構想で次代に
(2022/01/10 15:57)
二〇二一(令和三)年四月、田村市都路地区に住民ら約四十人が集まった。使われていない農地などに、ヤマザクラやオオモミジ、 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第2部・林業(13) 農家も休業し苦悩 「試験栽培支援して」
(2022/01/09 11:40)
「山だけが取り残されている」。原木シイタケを生産してきた田村市都路地区の坪井哲蔵さん(73)はため息をつく。シイタケ栽 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第2部・林業(12) 再生の循環に影響 萌芽率が下がる恐れ
(2022/01/08 12:27)
田村市都路地区はシイタケ栽培用の原木の産地として知られていた。しかし、東京電力福島第一原発事故で状況は暗転した。原木に … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第2部・林業(11) 原木出荷途絶える シイタケ用伐期逃す
(2022/01/07 09:45)
田村市都路地区の山林には、シイタケ栽培に適さない原木が積み上がる。都路地区がある阿武隈山地は東京電力福島第一原発事故発 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第2部・林業(10) 進まない森林整備 災害のリスク高まる
(2022/01/05 09:33)
東京電力福島第一原発事故により、林業の担い手不足に拍車が掛かり、森林整備が滞っている。県内の森林整備面積の推移は【グラ … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第2部・林業(9) 人足りず荒廃懸念 「将来不安しかない」
(2022/01/04 10:05)
矢祭町の中心部西側にある森林地帯には杉林などが広がる。細く枯れた木々が密生し、晴れていても光はほとんど差し込まない。力 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第2部・林業(8) 担い手不足に拍車 「国が対策強化して」
(2022/01/03 09:54)
東京電力福島第一原発事故は古里の林業に深刻な打撃を与えた。放射性物質が降り注いだ山林の除染はほとんど手つかずのまま。木 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第1部・帰還困難区域(7) 苗木小さな息吹に 「愛着、誇り消えない」
(2021/12/30 12:35)
二〇一八(平成三十)年六月、南相馬市原町区雫(しどけ)地区で第六十九回全国植樹祭が催された。現在の上皇さまが浪江町津島 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第1部・帰還困難区域(6) 良材求め全国から 「歩み断ち切られた」
(2021/12/29 16:02)
浪江町にはかつて、山から切り出した木材を町内の貯木場まで運ぶトロッコ列車が走っていた。浪江森林鉄道と呼ばれ、当時県内最 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第1部・帰還困難区域(5) 成木まで50年以上 入山も管理もできず
(2021/12/27 14:41)
良質な木材として知られる「津島松」は、浪江町津島地区赤宇木(あこうぎ)を中心に生育している。植え付けから成木になるまで … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第1部・帰還困難区域(4) 山との関係希薄に 放射線手入れを阻む
(2021/12/26 14:28)
浪江町津島地区赤宇木(あこうぎ)に広がる山々。地域住民は「津島松」など山の恵みを享受して生活してきた。しかし、東京電力 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第1部・帰還困難区域(3) 原発事故で林業暗転 「山を諦めきれない」
(2021/12/25 15:17)
浪江町津島地区赤宇木(あこうぎ)を産地とする「津島松」は地域の林業を支える大切な資源だった。 東京電力福島第一原発事故 … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第1部・帰還困難区域(2) 将軍家への献上木 働き、憩いの場一変
(2021/12/24 17:05)
浪江町津島地区赤宇木(あこうぎ)の一一四号国道沿いから、「津島松」の松林が見える。加工しやすい銘柄材として広く知られて … -
【戻せ恵みの森に ―原発事故の断面―】第1部・帰還困難区域(1) 失われた「津島松」 10年、手つかずのまま
(2021/12/23 09:59)
本県は母なる森に抱かれている。県土の約七割を占める森林は、人々の暮らしを支えてきた。原発事故発生から十年九カ月余りが過 …