【ロンドン共同】経営危機に陥ったスイス金融大手クレディ・スイスの救済に向けた同じスイスの同業大手ＵＢＳによる買収の協議が１９日、大詰めを迎えた。両社はスイス政府の支援を受けて１９日中の合意を目指しており、英紙フィナンシャル・タイムズ（ＦＴ）によると、ＵＢＳは最大１０億ドル（約１３００億円）での買収を提案した。クレディ・スイスは提案額に反対していると伝えられ、米ブルームバーグ通信は、破談となった場合にスイス政府がクレディ・スイスの国有化を検討していると報じた。
協議は週明けに各国市場が開く前に決着させ、米シリコンバレー銀行破綻を契機にしたクレディ・スイスの信用不安が世界的な金融危機に発展するのを防ぐことを目指す。ＦＴは、買収手続きを簡略化できるようにスイス政府が対策を検討しているとも報じた。
ロイター通信によると、両社は事業の重複があるため１万人規模の人員削減が必要になる見込み。１０億ドルの提案額には株主からの反発が予想され、ブルームバーグはクレディ・スイスが反対していると伝えた。
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