福島県双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館は12日、国立国会図書館が運営する「東日本大震災アーカイブ(愛称・ひなぎく)」との連携を始めた。伝承館が所蔵する図書、県内市町村の記録誌など約1940件をインターネット上で検索できる。震災と東京電力福島第1原発事故からの復興の歩みを全国に発信し、複合災害の教訓や記憶の継承にもつなげる。
震災発生当時の緊迫した状況や避難生活の過酷さなどを伝える貴重な記録が並ぶ。絶版となった図書や市販されていない記録誌なども含まれている。伝承館の担当者は「資料がこれまで以上に多くの人の目に触れる。防災・減災対策や防災教育などにも活用してほしい」としている。
ひなぎくは東日本大震災など地震災害に関する記録を一元的に調べられるポータルサイト(検索の窓口)。2013(平成25)年3月に公開された。県内でのひなぎくとの連携は今回で6件目。