知事賞 ふたば(富岡) 復興へ「社会コンサル」

2020/03/10 17:25

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 東京電力福島第一原発事故で避難区域が設定された双葉郡から、初めて知事賞に輝いた。農地や道路、上下水道など公共インフラの測量・設計、維持管理を担う建設コンサルティング。双葉郡と本県の復興を目指す「社会コンサル業」を掲げ、ドローン機器などを活用した地域貢献策も積極的に展開している。
 遠藤秀文社長(48)は技術士(建設部門)の国家資格を社業に生かしている。海面上昇が課題のツバルをはじめ、インドネシアやモーリシャスなどで国際協力機構(JICA)が行う海岸保全事業に参加。海岸侵食、高潮、津波対策やサンゴ再生計画を立案し、日本の国際貢献事業の力となった。二〇二〇(令和二)年には、ペルー・マチュピチュ遺跡の保全調査を行う。ドローンなどで全体を撮影し、3D映像化して、世界遺産の探索を模擬体験できるようにする。
 原発事故に伴い郡山市に避難し、二〇一七(平成二十九)年八月、富岡町に帰還した。ドローンや赤外線カメラを使い、山林などの地形、植生と放射線量を一体で把握できるシステムを確立。線量の高い場所を選び、効率的に除染できる基盤を整えた。「避難した富岡町民を受け入れてくれた全国の方々に、技術力で恩返ししたい」と遠藤社長。震災をばねに、「ふくしま」の力強い産業興しに挑む。
■メモ
▽設立=1971(昭和46)年11月
▽社長=遠藤秀文
▽従業員=46人
▽住所=富岡町小浜字中央592
▽電話番号=0240(22)0261