「復興の火」 福島で展示

2020/03/25 08:11

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JR福島駅東口駅前広場に展示された「復興の火」の前で記念撮影する家族連れら=24日午後3時40分ごろ
JR福島駅東口駅前広場に展示された「復興の火」の前で記念撮影する家族連れら=24日午後3時40分ごろ

 「復興の火」として東日本大震災の被災三県を巡っている東京五輪の聖火が二十四日、福島県入りし、福島市のJR福島駅東口駅前広場で展示された。県民らが次々に訪れ、復興の願いが託された希望の火を観賞し、記念撮影する姿が見られた。

 震災が発生した二〇一一(平成二十三)年三月十一日に生まれた福島市の橋本栞(しおり)さん(9つ)=福島三小三年=が聖火がともったランタンを持って登壇。ランタンから火を移した点火棒を川村桃明(ももあ)さん(14)=岳陽中二年=が聖火皿に点火した。大会組織委員会の布村幸彦副事務総長(元県教育庁総務課長)らがあいさつした。


■聖火に3000人の列 福島に「復興の火」


 東京五輪の聖火が「復興の火」として福島市のJR福島駅東口駅前広場に展示された二十四日、県民は古里復興への願いを揺れる炎に託した。この日、ともされた火は二十六日にJヴィレッジ(楢葉・広野町)をスタートする予定だった聖火リレーで、トーチの火になるはずだった。新型コロナウイルス感染防止を警戒する中、約三千人が訪れた。

 「待望の聖火を見れて幸せ」。川俣町の無職高橋勝子さん(77)は顔をほころばせた。コロナウイルスの感染拡大に伴い、復興の火が中止になるのではと心配していた。「風評被害など東日本大震災の傷は心に残る。だからこそ、東京五輪の開催を心待ちにしている」と願った。

 一番乗りした福島市の介護職員長谷川克也さん(34)は展示開始前の午前九時から約五時間半待ち続けた。「五輪の延期が協議されているが、混乱を乗り越えた先には希望ある大会が待っているはず」と目を輝かせた。新潟大四年の橋本謙悟さん(23)=福島市出身=は「ぜひ古里・福島で聖火リレーをみたい。実現を楽しみにしている」と話した。

 時折雪が降る中、展示した約二時間はマスク姿の来場者の行列が途切れることはなかった。来場者同士の接触を避けるため、観覧は十五秒程度にしてもらうなど密集防止を徹底。大きな混乱はなかった。福島市の会社員三浦一彦さん(50)は「あっという間の時間だったが無事見られて良かった。列もスムーズに進んだ」と話した。