居住者6割まで回復 楢葉町、あす避難指示解除から5年

2020/09/04 08:55

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県内外から多くの客が訪れている道の駅ならはの物産館
県内外から多くの客が訪れている道の駅ならはの物産館

 東京電力福島第一原発事故に伴い楢葉町に出されていた避難指示が解除され五日で五年を迎える。住民基本台帳人口に占める町内居住者は六割近くまで回復し、復興に向けまちづくりが進む。一方、事業所では働き手の確保が難しさを増している。

 町の避難指示は二〇一五(平成二十七)年九月五日に全町避難の自治体として初めて解除された。町の七月末現在の町内居住者は四千二十五人で、前年同期より二百四人増えた。二〇一七年四月に町内で再開したあおぞらこども園の園児数は、再開時の三十八人から現在は百二人になり、子育て世代の帰還が着実に進んでいる。

 一方、町内居住者数の伸び率は年々低くなっている。町は策定中の第六次町勢振興計画基本構想案に将来人口の目標値を盛り込み、帰還や移住・定住の促進を図る考えだ。

 町内では六月に道の駅ならはの物産館が開業し全面再開したことで、復興事業は完成に近づいている。ただ、働き手の確保に苦労している事業所は少なくない。一部の飲食店では人手不足で営業時間の短縮や一時休業を余儀なくされるケースも出ている。

 町は新型コロナウイルス感染拡大で仕事を失った人が町内に居住し働き始めた場合、助成金を支給する独自の支援策を実施しているが、現時点で申し込みはない。町の担当者は「町内や町周辺の工業団地への企業進出が相次いでいる。人手不足の状況は当面続くのではないか」としている。