音楽祭を伝説に(9月20日)

2020/09/20 09:37

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 伝説の野外ロックコンサートといえば、県内では一九七四(昭和四十九)年に郡山市で開かれた「ワンステップ・フェスティバル」だろう。オノ・ヨーコさんら約四十組が出演し、会場の開成山陸上競技場に全国から七万人が集まったというから驚く。

 時は流れ、こうした音楽フェスティバルは各地で催されるようになった。ぴあ総研の調べでは観客数は増え続け、昨年は年間二百九十五万人に上った。今年は新型コロナの感染拡大で中止や延期が相次ぐ。市場規模は前年の十分の一に落ち込む試算というから、また驚く。

 川俣町の中南米音楽祭「コスキン・エン・ハポン」も取りやめが発表された。ただ、その直後、全国の出演団体から待ったがかかった。伝統をつなぎたいとの声が主催者に寄せられた。思案の末、各団体の演奏動画を集めてインターネットで配信することになった。きょう二十日、国内外の百三十組が登場する。

 パレードや中南米料理の屋台はお預けだが、物は考えようだ。フォルクローレの調べを自宅でゆったりと楽しめる。祭りに縁がなかった人が魅力を知るきっかけにもなる。世界中で目に留まれば、後の世の伝説になるかもしれない。