首相「決定先送りできず」処理水方針、具体的時期は言及なし

2020/10/29 08:52

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 東京電力福島第一原発で増え続ける放射性物質トリチウムを含んだ処理水の処分を巡り、菅義偉首相は二十八日、衆院本会議の代表質問で「(福島第一原発の)敷地が逼迫(ひっぱく)する中で、いつまでも方針を決めず先送りすることはできない」と強調し、「これまでの検討を踏まえ、政府内での検討を深め、今後、適切な時期に政府として責任を持って処分方針を決める」と述べた。ただ、具体的な決定時期については言及しなかった。立憲民主党の枝野幸男代表の質問に答えた。

 枝野氏は「今月中の決定こそ否定されたが、海洋放出する方針との報道がなされ、関係者の不安は高まっている」と指摘。「国民に対する説明と国民的議論は全く不十分で、現状での決定は拙速だ」として、当面は地上保管を継続し「福島のみに負担を強いることのない処分方法など具体的な代案」の検討を求めた。

 菅首相は政府小委員会がまとめた報告書に基づき、自治体や農林水産業団体などと意見交換を重ね、一般からは書面による意見募集を行ってきたとして「処理水の安全性や風評への懸念など、広く国民から貴重な意見をいただきつつ、議論を積み上げてきている」との認識を示した。