新型コロナ 福島県内の情報

新型コロナ新たに2人 福島県内感染500人超える

2020/12/01 08:22

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 県内の新型コロナウイルス感染者の累計が五百人を超えた。いわき市の五十代会社員男性と福島市の四十代男性の二人の新型コロナ感染が二十九日に新たに確認され、累計が五百一人になった。県が三十日、発表した。県内の累計が百人に達した八月以降、クラスター(感染者集団)が複数発生するなど、毎月百人程度のペースで増えた。一方で、福島県の直近一週間の十万人当たりの新規感染者数は全国でも低い水準にあり、県は引き続き県民に感染拡大防止対策の徹底を呼び掛けている。


■10万人当たりの新規感染 全国7番目の低さ 直近1週間


 月別では初めて県内で感染者が確認された三月が四人、四月が六十九人、五月が八人、六月が一人、七月が七人、八月が七十二人、九月が九十二人、十月が百三十五人。十一月は二十九日現在で百十三人となっている。クラスターは四月に四件、八月以降に九件発生している。

 県は再び増加傾向に転じた七月から十月にかけての感染源について、感染拡大地域など県外由来の感染を起点として家族や職場などで広がっていると分析し、十一月も同様の傾向が続いているとみている。

 十一月の新規感染者百十三人の感染経路を見ると、家庭内が二十七人(23・9%)、郡山市の専門学校グループ「FSGカレッジリーグ」でのクラスター関連が二十一人(18・6%)、職場内が十九人(16・8%)と続き、身近な人との接触による感染が約六割を占めた。感染経路不明は三十五人(31・0%)と三割超に上った。

 県は感染者の容体の急変にも迅速に対応できるよう全ての感染者の入院治療を基本とし、県内の医療機関に受け入れのための病床四百六十九床を確保している。県内の入院者が最多となったのは十月十九日時点の八十五人で、病床使用率は18・1%だった。十月は上旬から中旬にかけて新規感染者が二日続けて十人を超えるなど入院者が増加傾向にあったが、その後は減少に転じた。

 福島県の十一月二十九日現在の累計での十万人当たりの感染者数は二七・一四人。隣県では茨城県が五三・八一人(累計千五百三十九人)、宮城県が五二・一二人(同千二百二人)、栃木県は三二・七八人(同六百三十四人)と福島県よりも多い。山形県は一二・三四人(同百三十三人)だった。一方、直近一週間の十万人当たりの新規感染者数で見ると、福島県は一・二五人と全国で七番目に少なく、感染ペースは比較的落ち着いた状況となっている。

 県新型コロナウイルス感染症対策本部の担当者は「クラスターが起こると感染が爆発的に広がる恐れがある。マスク着用などに加え、三密(密閉、密集、密接)回避や窓を開けての換気などの感染防止対策を続けてほしい」と訴えている。