福島県内雪まつり中止相次ぐ コロナ禍苦渋の決断

2020/12/18 09:53

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中止が決まった只見ふるさとの雪まつりの会場を見つめる鈴木さん=17日午後4時30分ごろ、只見町
中止が決まった只見ふるさとの雪まつりの会場を見つめる鈴木さん=17日午後4時30分ごろ、只見町

 新型コロナウイルス感染急拡大を受け、県内で来年一~二月に予定されていた雪まつりの中止が相次いで決まった。昨季は記録的な雪不足で規模縮小や中止を余儀なくされ、「次回こそは」と関係者の期待が高かった。大勢の人が密集するのを避けるため、苦渋の決断となった。ここ数日でまとまった雪が降っている中、イベント関係者は「せっかく雪が降ったのに」と無念さを口にする。


 県内で最も歴史と伝統のある雪まつりとされる只見町の「只見ふるさとの雪まつり」は来年二月十三、十四両日に開催予定だったが中止される。十七日午後五時現在、同町の積雪量は一一八センチに達した。「新型コロナさえなければ、大勢の観光客で地域がにぎわったのに」。町観光商工課副主査でまつり担当の鈴木徹さん(33)はしんしんと降る雪の中、会場を見つめ悔しさをにじませた。

 只見の雪まつりは一九七三(昭和四十八)年に始まった。豪雪地帯に降る豊富な雪を生かした大雪像が呼び物だ。二月に実施した時は少雪のため、雪像の大きさを例年の半分にするなど規模を縮小せざるを得なかった。「この調子で雪が降れば例年通りの規模で開催できたはず」と無念そうな表情を見せた。

 町によると、例年二日間で町の人口約四千人の六倍近い約二万五千人が訪れる。それだけに、宿泊や飲食に与える影響も大きい。

 町内にある旅館・住吉屋では毎年二月、雪まつりを目的とした複数の観光客が県内外から宿泊する。女将の目黒和子さん(77)は「毎年、多くの人が泊まりに来るので中止は非常に痛手になる」と肩を落とした。

 来年二月の柳津町の「会津やないづ冬まつり」も取りやめとなった。実行委員会は十七日、中止を知らせる文書を関係者に発送した。今年二月のまつりは少雪に伴い、雪の滑り台や雪像の展示などの恒例企画を実施できなかった。「『来年こそ』という期待もあったが、県内外の感染状況を踏まえると中止せざるを得ない」。実行委事務局を務める町の担当者は残念がった。


■開催目指す地域も 規模縮小や感染防止徹底

 一方で、規模縮小や参加対象の絞り込みなど感染防止対策を徹底した上で、開催を目指す地域もある。

 三島町で来年二月に予定されている「雪と火のまつり」は規模を大幅に縮小して開催する予定。

 町観光協会によると、来場者を地域住民に限定した上で、国指定重要無形民俗文化財の「サイノカミ」の再現など一部の伝統行事のみを実施する見込みだ。

 来年二月十四日に予定されている「西会津雪国まつり」は町民向けに切り替える方針だ。来場者の接触を避けるためイベント内容も花火大会などに縮小する。