お年玉の効能(12月29日)

2020/12/29 09:01

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 間もなく正月を迎える。子どもたちにとって、何よりの楽しみはお年玉だろう。古くから、新年を祝う贈り物を指していた。立場が上の人からあげるのが慣例で、語源は「年の初めの賜物」が変化したという説がある。

 年神さまに一年の無病息災を祈った際、お供えした餅を下げ、家長が皆に分け与えたのが始まりと伝えられる。近世では、武士は太刀、商人は扇子、医者は丸薬などを用いることがあった。現在は子どもたちにお金を与えるのが一般的だが、今度の正月はいつも通りには渡しにくい。

 新たな感染症の影響で、お年玉のキャッシュレス化に関心が集まっている。ファイナンシャルアカデミーの全国調査では、子を持つ男女の過半数が肯定的に受け止めた。「衛生面で安心」「帰省自粛で現金を渡せない」が理由の上位を占める。子どもと一緒に過ごせなくても、喜ばせたいとの思いは変わらないようだ。

 県内でも年末年始の帰郷を控える動きがある。子や孫のため、電子マネーを使ってみるのも一つの手かもしれない。味気ないとは思っても、もらう側はきっとうれしいはずだ。電話でも「ありがとう」の声が聞ければ、会えないさみしさも幾分和らぐ。