凜として 広野の蛇王神社「奧州日之出の松」子孫

2021/05/17 10:03

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太平洋から昇る朝日を浴びる「奥州日之出の松」の子孫の松
太平洋から昇る朝日を浴びる「奥州日之出の松」の子孫の松

 広野町の蛇王(じゃおう)神社境内には、森鴎外の小説「山椒大夫」に登場する安寿と厨子王ゆかりの「奥州日之出の松」の子孫の松がある。二〇一七(平成二十九)年に氏子らにより植樹された松は、朝日を浴びて凜(りん)とした姿を見せる。

 蛇王神社は安寿と厨子王の乳母で、広野町生まれの竹女(たけじょ)の生家付近に建てられたといわれる。安寿と厨子王が人買いに売られた際、海に身を投げた竹女の魂が大蛇となって生家の庭の松に絡み付き、松の子孫が奥州日之出の松になったという伝説がある。

 日本三名松の一つとされたが、塩害や松くい虫、落雷などで枯れ、二〇〇四年に切られた。

 枯れる前に接ぎ木で育てられた子孫の松は、高さ四メートルほどに成長した。松を長年、手入れしてきた、氏子総代の鈴木忠郎さん(70)は「伝説のある松をこれからも大切に守っていきたい」と思いを語った。