甲冑競馬、神旗争奪戦は中止 相馬野馬追 福島・南相馬市で感染拡大

2021/07/10 10:03

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 福島県南相馬市の新型コロナウイルスの感染拡大を受け、行事の実施内容が再検討されていた国重要無形民俗文化財「相馬野馬追」はメイン会場の市内原町区の雲雀ケ原祭場地で実施予定だった甲冑(かっちゅう)競馬や神旗争奪戦などの主要行事が2年連続で中止されることになった。市内では昨年同様に神事のみが無観客で執り行われる。執行委員会が9日に発表した。

 今年の野馬追は24日から3日間で催される。南相馬市では25日に相馬太田神社で例大祭、26日に相馬小高神社で例大祭と御神馬(ごしんめ)の献納を執行する。浪江町では24日に標葉(しねは)郷の出陣式とお行列を繰り広げる。相馬市では24日に宇多郷の出陣式とお行列などを実施する方向で調整しており、近く決定する。

 行事の実施内容を巡っては、新型コロナの感染状況などを理由に今回を含めて3度の方針転換があった。執行委員会は5月21日、祭場地の観客数を県内在住者5千人に規制した上で全行事を有観客で開催する方針を示した。6月8日に祭場地内を有観客とする方針を撤回し、無観客で実施すると発表。7月1日には野馬懸(のまかけ)や各神社での出陣式などを無観客にすると公表していた。

 執行委員長の門馬和夫南相馬市長は「出陣に向けて準備していた騎馬武者、観覧を楽しみにしていた市民らに申し訳ない」とし、「行事内容の変更が直前となったことを重く受け止め、騎馬武者への出場奨励金などの支給について検討する」と述べた。

 三社五郷騎馬会長の中島三喜中ノ郷騎馬会長(73)は「残念でならない。野馬追を後世に正しく伝承するために神事に堂々と臨みたい」と語った。