創作絵本を自費出版 カクテル割引券を同封 福島県会津若松市でバー・オクターブ営む皆方剛さん

2021/08/11 11:02

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絵本とカクテルを手にする皆方さん
絵本とカクテルを手にする皆方さん

 福島県会津若松市の市街地でバー・オクターブを営む皆方剛さん(46)=会津坂下町=は13日、自ら創作した絵本を自費出版する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で飲食店を取り巻く環境が厳しい中、「絵本のテークアウト」として、物語をイメージして考案したオリジナルカクテルの割引チケットを本に同封して販売する。割引券に使用期限はなく「コロナが落ち着いたら、店に顔を出してほしい」と願う。

 県の「非常事態宣言」を受け、8日から営業時間の短縮要請に応じている。通常よりも5時間前倒しし、正午に店を開ける。時短初日には来客がなかった。「街全体に安心感が戻るのはまだ先になりそう」と受け止めている。

 例年、お盆の時期には古里に戻った同級生らとカウンター越しに顔を合わせてきた。コロナ禍で「この夏は寂しくなるが、自宅で絵本を楽しんでほしい」と、何度も読み返してもらえるような味わい深いストーリーを心掛けた。

 絵本のタイトルは「泉は花の匂い漂わし」。髪の毛の先から毒がしたたるようになった若い男を描いたファンタジーで、その涙が病を癒やす大きな泉となる物語だ。皆方さんが8年前に着想した作品で、来店客の女性が絵の制作を担った。

 オリジナルのカクテルはエストニア語で「黒い毒」を意味する「ムストミュルック」と名付けた。ジンをベースとしてスミレで香り付けし、ブドウとレモンの酸味を加えて仕上げた。物語の中で若者が毒受けに使う木製ゴブレットで提供するつもりだ。皆方さんは「コロナが収束し、このカクテルを店で注げる日が早く訪れてほしい」と心待ちにしている。

 絵本は1冊1500円(税込み)。同封されたチケットを使うと、990円のカクテルが1杯に限り500円になる。問い合わせは同店へ。