丈夫で肌触りの良い「酒袋」バックが人気 福島・古殿町の野崎さん製作

2021/08/13 17:51

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豊国酒造で販売されている酒袋で作ったバッグ
豊国酒造で販売されている酒袋で作ったバッグ
ゴミの出ない町を目指し、活動を進める野崎さん
ゴミの出ない町を目指し、活動を進める野崎さん

 福島県古殿町の洋裁師野崎奈津子さん(41)は酒造りに使われ、これまで捨てられることの多かった「酒袋」でバッグを製作し、新たな価値を見いだす試みを始めた。全国新酒鑑評会で13度の金賞を獲得している町内の豊国酒造の協力を得て、自然に優しい取り組みを進める。野崎さんは「町の魅力や特徴を生かし、循環型社会を実現したい」と意気込む。

 野崎さんは東京都出身。都内の服飾関係の専門学校を卒業し、洋服デザイン事務所に就職した。結婚を機に、2002(平成14)年に古殿町に移住し、4人の子宝に恵まれた。自然豊かな町で子育てをしていく中で、後世に貴重な自然を守り残す思いを強くした。

 3年前、町内に作業場を設けて洋裁師として活動を始めた。捨てられる物に価値を付け、再び社会に流通させる「アップサイクル」を意識するようになった。昨年、酒袋の布を使ったバッグ製作を開始。丈夫で、肌触りの良いバッグは、すぐに人気を集めた。

 バッグは豊国酒造で販売している。同酒造の矢内賢征代表社員(35)は「廃棄していたものに再度、価値を見いだしてくれた。環境に対する考え方や古殿町の魅力を知るきっかけになる」と期待する。

 野崎さんは酒袋を使ったバッグや小物作りのワークショップを開く予定だ。「捨てられる全てのものを再利用したい。ゴミの出ない町を目指す」と明るい将来を思い描く。