【JR只見線全線開通50周年 地域つないで(下)】地域活性化の好機に

2021/08/28 13:16

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29日のセレモニーに向けて横断幕作りなど準備を進める角田さん(左)
29日のセレモニーに向けて横断幕作りなど準備を進める角田さん(左)

 二十九日に迎える只見線全線開通五十周年と来年予定の全線再開通を控え、沿線自治体関係者はアフターコロナを見据えつつ観光の盛り上げを目指す。

 「只見駅が通過駅にならないよう下車目的をつくっていきたい」。只見町地域創生課主任主査の角田祐介さん(41)は、同駅で行われる五十周年記念セレモニーの準備を急ぎながら思いを語った。

 同町で生まれ育った角田さん自身も身近な存在である只見線への愛着は深い。全線再開通を地域活性化の好機と捉え、さまざまな取り組みを準備する。二〇一一(平成二十三)年七月の新潟・福島豪雨で被災し現在不通区間の只見-会津川口駅間には写真愛好家を魅了する撮影スポットが数多く存在する。再開通後、町内の叶津川橋りょうなど撮影スポット周辺の遊歩道整備などを地域住民と進める予定だ。「只見線は非日常を味わえる観光路線。只見駅を目的地に降りてもらえるような仕掛けをする」と話した。

 金山町観光物産協会事務局長の小沼優さん(31)も、駅周辺の魅力づくりをポイントに挙げる。「只見線は運行本数が少なく、必然的に待ち時間が長くなる」と指摘。町伝統の「蜜ろうそく」の絵付け体験を空き時間に楽しめる環境整備や、駅周辺のグルメスポットをPRすることなどを思い描いている。

 金山町は全線再開通後の利活用策を探る只見線再開通プロジェクトチームを七月に発足させた。押部源二郎町長は「全線再開通とアフターコロナを視野に入れ、沿線の景観整備をはじめとした準備を整えていきたい」と力を込める。

 柳津町は、只見線の無人駅・JR会津柳津駅の有人化についてJRと協議を進めたい考えだ。町地域振興課観光商工係長の土橋諭さん(40)は「只見線の存在は町にとって非常に大きい。駅の有効活用を模索していきたい」と語った。