高校野球

亡き先輩を思い、初の県大会へ 学法福島高校野球部の長田海翔主将 優勝誓う

2021/09/09 09:44

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主将として初の県大会に臨む長田選手。パネルの原田さんに活躍を誓う
主将として初の県大会に臨む長田選手。パネルの原田さんに活躍を誓う
主将として仲間に指示を出す長田選手(左から3人目)=8日
主将として仲間に指示を出す長田選手(左から3人目)=8日

 来春の選抜大会(センバツ)につながる第73回秋季東北地区高校野球福島県大会の組み合わせが決まった8日、福島市の学法福島高の長田海翔(おさだ・かいと)主将(16)=2年=は、今は亡き先輩を超える決意を新たにした。目標の人と同じ捕手、主将で初の県大会に挑む。

 「必ずキャプテンになる」。1年生の時から決めていた。理想は神奈川・相模原西リトルシニアの先輩、原田真聡さん。2016年夏の福島大会で、主将として同校を55年ぶりの四強に導いた。2019年7月に脳炎で亡くなった。20歳だった。

 長田主将は山梨県上野原市の上野原中2年の時に原田さんから一度、技術指導を受けた経験がある。生前は深い交流がなかったが、高校1年生だった昨年7月に転機が訪れた。2016年夏の試合映像を仲間と一緒に見た。原田さんが笑顔で仲間を引っ張る姿がまぶしかった。「捕手としても人としても憧れた」

 この一年間、藤森孝広監督(43)から「おまえは原田にはなれない」と厳しい言葉を掛けられても目標を諦めなかった。日頃の姿勢から意識した。人一倍声を出し、清掃にも率先して取り組んだ。

 今夏の福島大会は3回戦で敗れた。翌日の7月16日、指揮官から主将に任命された。喜びと重圧が押し寄せた。その夜、同校の捕手が直筆の名前を記して受け継ぐボールを、3年生から受け取った。一番上には「原田真聡」。「原田さんからの贈り物に思えた」。この日は原田さんの命日だった。

 藤森監督は「長田は誰よりもユニホームを汚し、行動で示す主将」と背番号2に信頼を寄せる。「どんな場面でも笑顔を忘れず、目の前の試合に全力で挑む」。最上級生の自覚を胸に、秋季県大会の2年ぶり優勝を狙う。