観光名所「霧幻峡」に新たな周遊スポット 福島県金山町の只見川に新船着き場

2021/09/12 14:09

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「霧幻峡の渡し」の新たな周遊スポットとなる中川地区の舟着き場で思いを語る渡部さん
「霧幻峡の渡し」の新たな周遊スポットとなる中川地区の舟着き場で思いを語る渡部さん

 福島県金山町と三島町にまたがる只見川の美しい景観を手こぎ舟で巡る人気観光地「霧幻峡(むげんきょう)の渡し」に、金山町内の新たな周遊スポットが加わる。町観光物産協会が町内中川地区の中川農村公園に舟着き場を新設した。20日の運行開始を予定している。舟着き場は三島町早戸に続き、2カ所目となった。新型コロナウイルス禍で利用者が減少する中、観光の目玉を増やして活路を見いだす。

 舟着き場が設けられた中川農村公園は、道の駅奥会津かねやまに隣接している。かつては遊具などが置かれ、子どもたちの遊び場にもなっていたが、最近は訪れる人が少なくなっていた。町観光物産協会は、道の駅に近い条件の良さに着目。さらに従来の舟着き場から約6キロ離れていることから、観光の導線にもなると考えた。

 舟着き場には8~10人乗りの舟を2艘(そう)置く。舟は全長約7メートルで、客同士の距離を十分に保てる大きさにした。土・日曜日と祝日に運行し、予約なしで乗れる形にする。手こぎ舟からは、古民家が立ち並ぶ「大志(おおし)集落」などを望むことができる。船頭を務める同協会の渡部貴裕さん(32)は「ここにしかない魅力を味わってほしい」と話す。

 新型コロナの感染拡大に伴い観光客は減少傾向にある。「霧幻峡の渡し」はピーク時の2019年、年間4000人が利用した。2020年は新型コロナの影響で運行開始時期が遅れたこともあり、1200人に減少。今年は1000人を切る可能性もあるという。

 10月から中川地区を含む只見川の浚渫(しゅんせつ)工事が始まるため、年内は新たな舟着き場からの運行は9月いっぱいの4回程度となる。新型コロナの感染拡大状況によっては、運行そのものを見送らざるを得ない可能性もある。厳しい状況に変わりはないが、渡部さんは「知恵を絞って少しずつでも前に進んでいきたい」と決意する。

 問い合わせは金山町観光物産協会へ。