衆院選2021

【県内選挙区/最前線ルポ】2区 大票田郡山の票を注視【2021ふくしま衆院選】

2021/10/27 15:44

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 2区は野党統一候補となった立憲民主党の新人馬場雄基(29)が若さと刷新をアピールし、閣僚経験者で九選を目指す自民党の前職根本匠(70)は実績を訴えている。両陣営とも大票田の郡山市での票の出方を注視している。選挙戦の傍ら警戒してきたのが、郡山を地盤とする参院議員の増子輝彦(74)の動向だ。増子は「ニュートラル(中立)だ」との立場で、どちらにも加勢しないとしている。

■馬場氏 批判票集め接戦狙う

 馬場は二十四日、二本松、本宮、大玉の三市村を入念に回った。「東日本大震災の課題は山積している。株価は上がっても暮らしは良くなっていない」。政治の変革を訴え、政権に対する批判票を掘り起こしている。

 郡山市の選挙事務所と二本松市の後援会事務所には立民、共産党、社民党などの地方議員や関係者が出入りしている。街頭演説では馬場の訴えを前面に押し出し、政党色を極力抑えている。保守層を取り込む狙いだ。

 初陣の馬場の知名度を高めようと陣営は躍起だ。選対本部長の佐久間俊男は「各地で街頭演説を重ね、幅広い層に顔と名前を覚えてもらう」と意気込んでいる。

 得票目標は十万票に設定した。二〇一七(平成二十九)年十月の前回衆院選の結果で単純計算すると、明確な野党票は約七万八千票に上るが、根本の約九万七千票に及ばない。若年層の支持が厚いとされる自民票を切り崩すため、会員制交流サイト(SNS)担当を三人配置し情報発信を強化している。

 陣営は小選挙区での勝利を掲げているが、接戦に持ち込めば比例復活当選の可能性も高まるとみる。「一票でも欲しい思いはあるが、増子に(選挙協力の)働き掛けはできない」と陣営幹部は打ち明ける。二〇一六年七月の参院選本県選挙区で野党統一候補として自民現職を破った増子だが、昨年十月に参院会派「自民党・国民の声」に入った。以降、野党側との関係が遠のいたという。

■根本氏 「緩み」警戒し票固め

 根本は二十四日、二本松市に選挙カーを入れ、くまなく回った。「真の復興を成し遂げる。岸田政権を支え、福島から日本を動かす」。復興相や厚生労働相を歴任してきた実績を示し、政策実現力をアピールした。

 郡山市の選挙事務所には、企業や団体からの推薦状が届き、壁には岸田文雄首相や党三役らの「ため書き」がずらりと並ぶ。選挙区全域に張り巡らせた五百を超える後援会をフル稼働させ、組織固めに余念がない。

 得票目標は前回より約三千百票多い十万票とした。この大台に到達させるには、2区の投票率を前回より4ポイント高い57%まで引き上げる必要があると分析。投票率向上に向け、党所属の地方議員や陣営スタッフらが連日、企業や団体などの幹部と連絡を取り合い、期日前投票の徹底を呼び掛けている。

 陣営は選挙初挑戦の馬場との対戦で、組織に緩みが生じないか警戒している。選対本部長の山田平四郎は「相手候補はあまり意識せず、根本の票をいかに伸ばすかに注力している」と言い切る。

 根本は、過去の衆院選で増子と対戦してきた。増子が昨年十月、参院与党会派に入った際、自民党県連会長の根本が党に対し反対の意向を伝えた経緯がある。増子が今回の衆院選で馬場陣営に加担しない現状は、根本陣営を利する可能性があると見る向きもある。「(増子が動かない)影響は考えていない。あくまでも、こちらの戦いに徹するだけだ」(陣営幹部)

   (文中敬称略)


■2区

馬場 雄基 29 ☆立民 新

根本  匠 70 ☆自民 前(8) [公]

(届け出順、敬称略。丸数字は当選回数。☆は比例東北との重複立候補。四角枠は政党本部の推薦)

▽郡山市、二本松市、本宮市、安達郡

▽有権者=34万8011人(18日現在)

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2017年衆院選福島県2区の結果

当 96,892 根本  匠 66 自民 

◎ 59,377 岡部 光規 49 希望 

  18,279 平  善彦 65 共産 

   9,685 西村 恵美 54 維新 

(敬称略。◎は法定得票数獲得者)