福島県産米 来年作付も削減 県、JAが計画的作物転換促す

2021/11/26 10:08

  • Facebookで共有
  • Twitterで共有

 福島県内の2022(令和4)年産主食用米の作付面積の目安は、2021年産実績から2100ヘクタール削減する5万2600ヘクタールとなる見通しとなった。過去最大規模となる前年比4500ヘクタールの削減を達成した2021年産に続き、農家はさらに主食用米からの大幅転換を迫られる。県やJAは飼料用米や麦、大豆、園芸作物などへの計画的な転換を促す方針。

 福島県やJAなどでつくる県水田農業産地づくり対策等推進会議が25日、福島市で市町村などを対象にした情勢説明会を開き、示した。

 作付面積の目安は農林水産省が示した2022年産主食用米の需要に見合った生産量の見通しを基に試算した。本県では2021年産の作付面積で削減目標の3500ヘクタールを上回る4500ヘクタールを減らしており、県産米の民間在庫量の一定の解消傾向なども踏まえ、全国平均の4%減となる2100ヘクタール減を目標に設定した。

 本県の2021年産の主食用米の予想収穫量は30万3600トンの見込みで、2022年の作付面積を2100ヘクタール削減した場合は約1万1000トンの抑制につながる。

 人口減少による消費低迷や、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外食需要の落ち込みなどで、コメを取り巻く環境は厳しさを増している。10月末時点の県産米の価格は、前年産と比較して全体で60キロ当たり1600円程度下落している。推進会議は供給過多でさらなる米価下落を引き起こさないために、主食用米作付面積の大幅な削減が必要とみている。

 県やJAは稲作農家に対し、主食用米から作付転換した場合の収入見通しを示すなど転換を促す。2022年産は飼料用米を2021年産よりも約1200ヘクタール増、米粉や日本酒の掛け米などに使用する加工用米を約600ヘクタール増とする計画。コメだけでなく、麦や大豆、高収益作物の野菜などへの転換も中長期的に推進する。麦や大豆、野菜、飼料用トウモロコシなど水稲以外で現在よりも約600ヘクタール増やしたい考えだ。

 本県農業は全国的に見てもコメへの依存度が高いのが現状だ。本県の2019年の農業産出額は2086億円で、コメの産出額814億円は全体の39・0%を占めている。農業産出額に占めるコメの割合は全国で8番目に高い。コメ依存から脱却し、園芸作物との複合経営など「もうかる農業」に構造転換できるかが課題となっている。