忘・新年会の10箇条(12月9日)

2021/12/09 08:48

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 例年ならちょっと早めの忘年会と称して夜の街には人があふれ、にぎやかな声が響くころだ。だが、繁華街に繰り出す人の姿は少なく、店内でも少人数のグループが声を抑えながら一年を振り返る。それでも盃を交わす顔はうれしそうだ▼忘新年会をやっていいのか、見送るべきか-。幹事さんの中には、他の会社や部署の動きを見ながら悩む人も少なくないだろう。新型コロナウイルスの感染者数も落ち着いている。たまりにたまったストレス発散の場をつくりたいと思いながらもなかなか踏み切れない▼いわき市は、そんな悩みの手助けになる職員向けの方針を出した。その名も「忘・新年会等十箇条」。「県の感染防止対策認定店で飲食しましょう」と始まる。「お酌や席の移動は控えましょう」「楽しくても大声は控えましょう」。市内の飲食店の支援につなげようと市長自らが職員に訓示した▼番外として十箇条を守って感染しても差別や冷たい対応はしないと注意書きもある。日常を取り戻すため警戒しながら歩みを進めることが必要なのかもしれない。ちなみに条文には深酒は避け、節度を守りましょうとの文言も。これはどんなときも心にとどめたい。